こんにちは、ヒコ太郎(@torihikolife)です!
という人のために、飛行機撮影のテクニックをご紹介します。
- 必要な機材
- 撮影の基本
- カメラの設定
- 飛行機写真の構図
- 撮影テクニック
- 飛行機撮影の楽しみ方
色々な被写体の中でも、飛行機ほど魅力的なものはありません。飛行機に憧れを感じるのは、人は空を飛べないこそからではないでしょうか。
そう考えると、飛行機撮影が楽しく感じるのは『人間の本能』ともいえるんですよね。
この記事では、色々と飛行機を撮影してきた僕の経験から、飛行機の撮影方法をご紹介します。
飛行機を撮影する上での機材、撮影の基本、構図、撮影テクニックなど、撮影に役立つポイントをまとめてみました。
もくじ
まずは撮影機材を揃えよう
飛行機を撮影するには、カメラやレンズなどの撮影機材が必要ですよね。
撮影機材もカメラとレンズがセットで10万円を切るものから、40万円以上するものまでピンキリです。
自分の予算内で、目的に合ったものを選びましょう。
→【初心者向け】これから飛行機撮影を始めるのにおすすめのカメラと選び方
空港デッキに出かけてみよう
飛行機を撮影する上で最もポピュラーなのが、空港の展望デッキ。
日本は非常に撮影環境が良く、国内のほぼ全ての空港に展望デッキがあります。
たとえば羽田空港なら3つのターミナル全てに展望デッキがあり、第3ターミナル(国際線)のデッキは24時間開放されていたりと、いつでも気軽に撮影が楽しめます。
しかし保安上、展望デッキにはガラスフェンスやワイヤーフェンス、編み編みフェンスなどが設置されていることがほとんど。
この中で、最も外れなのがガラスフェンス。
ガラスの映り込みや色被り、被写体がボヤけるなど、環境が悪いので、展望デッキがガラスフェンスの場合は、外周での撮影も検討しましょう。
飛行機撮影の基本
ワイヤーフェンスが映らないように
フェンスが無いのが一番ですが、フェンスの中でもワイヤーフェンスやレンズ穴の設けられた編み編みフェンスは当たり。
ワイヤーフェンスの場合は、ワイヤーが映り込まないように撮影する必要があります。
映り込みを防ぐコツは、なるべくワイヤーにレンズを近づけて、ワイヤーの隙間から撮影すること。
レンズフードを外してワイヤーにレンズを近づけ、ワイヤーをボカして撮影すれば、ワイヤーの映り込みを防ぐことができます。
ワイヤーの隙間よりも口径の大きなレンズを、無理矢理ワイヤーの間に入れるのは絶対にやめましょう。これはワイヤーの破損に繋がるマナー違反行為。飛行機撮影では、常にマナーを守って撮影することが大切です。
水平を意識
飛行機撮影では、水平を意識するのも大事。
水平が取れておらず傾いた写真はカッコ悪いですし、見ていて不安定な感覚になりますよね。
動く飛行機を夢中で追いかけていると水平を取るのは意外と難しく、特に離着陸する際は飛行機の動きに釣られて傾いてしまいがちです。
水平がキチッと取れた写真はそれだけでカッコよく見ていて気持ちいいので、水平を意識して撮影しましょう。
慣れないうちはファインダーにグリッド線を映して、水平を確認しながら撮影するのもありです。
飛行機の余白に気をつけよう
飛行機を撮影する際は、余白にも注意。上記の写真のように、機体の前後が詰まっていると窮屈感に感じますよね。
特に機体の前方が詰まっていると窮屈に感じるので、機体の前後はある程度余白を空けるようにすると写真が安定します。
また機体全体を入れて撮影する時は、機体の一部が切れないように注意。機体前方の余白に意識が傾いて、機体後方が切れてしまうことが多いです。
またファインダーでは全部入ってるように見えても、ファインダー視野率の関係で機体が切れてしまうことがあるので注意しましょう。
串刺しや被りに注意
また飛行機撮影で注意したいのが、機体に柱などが被る『串刺し』です。
空港敷地内には多くの照明柱があり、注意しないとすぐに串刺し写真になってしまいます。
またスポットに駐機している飛行機の尾翼なども被りやすいので、注意したいところ。
これまで紹介したワイヤーの映り込みや写真の傾き、前後の余白や串刺しや被りなどは全て失敗写真なので、これらに注意して撮影するのが飛行機撮影の基本。
まずはこの基本を押さえるだけで、飛行機写真はぐっと上達しますよ!
撮影テクニック
基本のカメラ設定
基本を押さえたところで、実際に飛行機を撮影してみましょう!
飛行機撮影では、その時の条件(撮影対象、明るさ、使用レンズなど)によって、カメラの設定を変える必要があります。
たとえば飛行機とヘリコプターではシャッタースピードを変える必要がありますし、昼間と夕方では明るさが違うので、やはり設定は変わってきます。
まずは状況に合わせた、基本となるカメラ設定を覚えましょう。
→飛行機・ヘリコプター撮影時のカメラ設定。状況に合わせて設定を変えよう
流し撮り
流し撮りは飛行機撮影のテクニックのひとつ。
シャッタースピードを遅くすることで背景をぶらし、飛行機のスピード感を強調することができます。
飛行機をブラさずにピタっと止めて背景がしっかりと流れると非常にかっこいいんですが、慣れないうちはなかなか難しい撮影テクニックです。
→飛行機を撮影しよう!流し撮りのコツと方法をわかりやすく解説
バルブ撮影
バルブ撮影は、夜に飛行機を撮る撮影テクニックのひとつ。
夜間は光量が少ないため高感度での撮影となりがちですが、ノイズが多くなるのが欠点。
しかしバルブ撮影は三脚を使用して、長時間露光(シャッタースピードを極端に遅くする)で撮影することで低感度での撮影が可能となり、止まっている飛行機を美しく撮影することができるテクニックです。
→夜の飛行機にバルブ撮影のススメ! 簡単撮影方法と必要機材を紹介!
飛行機写真の構図
飛行機撮影の基本、撮影テクニックを覚えたら、次は構図を意識して撮影してみましょう。
飛行機撮影の構図というのは、いわば『テーマ』のようなもの。その写真で何を表現したいのかです。
飛行機を主役としたカッコよさなのか?その場所ならではの景色なのか?などですね。
構図を意識することで、飛行機写真はさらにワンランク上がります。
→飛行機撮影の構図にはどんなものがある?知っておきたい構図の種類
自然現象を活かそう
印象的な飛行機写真を撮るには、テクニックや構図だけでなく、光線や天候などの自然現象を味方につけることも重要。
同じ場所で撮影しても気象条件によって全く違ったものになりますし、ベストな気象に出会って最高の一枚が撮影できた時なんかは最高の気分ですね。
飛行機撮影は順光が基本
飛行機撮影では、背面から光が当たる順光での撮影が基本。
順光だと機体にしっかりと光が当たるので、カラーリングや機体の質感など、細部の様子がしっかりと伝わってきます。
太陽はどんどんと動くため、午前中に順光だった撮影スポットも、午後には逆光になってしまいます。常に順光で撮影するためには、太陽との位置関係を意識しながら撮影スポットを移動しましょう。
→飛行機の撮影は順光が基本。太陽の位置と光線を意識して撮影しよう
逆光を味方につける
飛行機撮影では順光での撮影が基本ですが、逆光の特徴を活かすことで、ドラマティックに仕上げることも可能です。
逆光の欠点は明暗差が激しく、黒潰れや白トビしやすい点。
しかし明るい場所に露出を合わせてシルエットを強調したり、反射を利用してディテール感を活かしたり、太陽と絡めた写真を狙ったりと、
逆光のデメリットを上手に使えばテクニックにもなるので、ぜひ逆光の特徴を活かした写真を狙ってみましょう。
→逆光を活かした飛行機写真の撮り方。逆光のデメリットをメリットに
雲を活かす
飛行機撮影の醍醐味は刻々と変わる雲の表情。
青空バックも悪くありませんが、特徴的な雲は飛行機写真の主役にすらなります。
立体感のある雲などと絡めて撮影しても面白いですし、飛行機雲なんかはそれだけでも面白いですよね。
どんよりとした曇り空は気分が萎えますが、逆光を意識せずに撮影できるというメリットもあります。
→雲を活かした飛行機の撮影方法。かっこいい飛行機写真は雲で決まる
雨の日の飛行機撮影
雨の日はとても飛行機を撮りに行く気分にはなれませんが、雨だからこそ撮れる写真なんていうのもあったり。
逆噴射の水しぶきやベイパーなどは迫力がありますし、雨に濡れた夜間のバルブ撮影なんかは幻想的になります。
→雨の日こそ飛行機を撮りに行こう!雨で撮りたい写真と撮影方法
雪と飛行機
雪は飛行機撮影において、最高のスパイスです。
雪のシーズンは空気も澄んでいて飛行機撮影には絶好の時期ですし、雪の反射で機体の下が照らされる雪レフがバリバリ効いてる写真なんかは本当に最高ですよね。
雪のシーズンならではの撮影は本当に素晴らしいですが、撮影環境が普段とは違う点には注意しましょう。
→雪の中の飛行機撮影。雪だからこそ撮りたい写真と撮影時の注意点まとめ
飛行機撮影の楽しみ方
飛行機撮影の基本やテクニックがわかったら、次は色々と楽しみながら撮影してみましょう。
各航空会社のスペマを集めたり、珍しい飛行機を追いかけたり、飛行機撮影の楽しみ方は人によっていろいろ。
ここでは飛行機撮影の楽しみ方のアイデアをご紹介します。
機体記号(レジ)を集める
飛行機には機体記号と呼ばれる、それぞれに割り当てられた個別の番号があります。車のナンバーや個人のマイナンバーのようなもので、原則同じ番号は世界に1つしかない固有の番号。
機体記号(レジ)を集めるスポッターという趣味があるくらい奥の深い世界です。
→飛行機の機体記号(レジ)とは?ルールや楽しみ方をわかりやすく解説
各航空会社の機体のスペマを集めたり、自分が好きな機種を追いかけるのも人気のジャンル。
中には航空会社が保有する全レジをコンプリートする強者も。
初めてなら、まずはJALやANAの機体記号やスペマを集めてみるのもいいかもしれませんね。
政府専用機やエアフォースワンを追いかける
政府専用機やエアフォースワン、ぜひ一度は撮ってみたいですよね。
これらはTVや雑誌などでしか見れない特別なものではなく、撮り方がわかれば誰でも簡単に撮影することができます。
色々な空港に出かけてみよう
撮影に慣れてきたら、ぜひ色々な空港に出掛けてみましょう。
例えば関東の人なら羽田や成田、軍用機を撮るなら百里や横田がおすすめです。
さらにおすすめしたいのがやっぱり遠征。
遠征の醍醐味は、その場所でしか撮れない飛行機や景色が撮れること。一度遠征の楽しさを味わってしまうと、いろいろな場所に撮りに行きたくなってきます。
飛行機撮影を楽しむためのアプリやアイテム
フライトレーダー24
フライトレーダー24は、世界中の飛行機の位置がリアルタイムでわかる便利すぎるアプリ。
使い方も非常に簡単で、飛行機撮影ファンは絶対入れておくべき必須アプリです。
ただし軍用機や政府専用機などが映らないので、ほかの方法と併せて活用しましょう。
→フライトレーダー24は、世界中の飛行機の位置がわかる神アプリ
Live ATC
LiveATC(ライブATC)は、エアバンド受信機がなくても航空無線が聴ける便利なサイト。
航空無線を持っていない人はもちろんのこと、航空無線が聴けない環境の時にも活用できます。
ただし対応しているのは一部の空港です。
→LiveATCの魅力とは?受信機が無くてもスマホだけで航空無線が聞ける
Planespotters.net
プレーンスポッターズは、世界中の航空会社が保有する機材がわかるスポッター向けのサイト。
保有機材、機体記号、機材ごとの経歴など多くの情報がわかります。
→『Planespotters.net(プレーンスポッターズ)』の使い方と登録方法
エアバンド受信機
飛行機撮影を行うなら、カメラやレンズとともに用意したいのがエアバンド受信機。
これがひとつあるだけで、航空無線を聴くことができるので、空港内の様子が手に取るようにわかります。
特にフライトレーダー24に映らない軍用機や特別機の撮影を行う場合は必須装備。
→【完全版】エアバンド初心者のための航空無線使い方ガイド!今日から聴ける
エアバンド受信機の中でも値段も手頃で初心者向けのエアバンド受信機が、icomのIC-R6。
僕も愛用しているエアバンド受信機で、初めて買うなら絶対にこれをオススメするほどコスパのよい高性能な受信機です。
IC-R6を購入する場合は、必ずセットでエアバンド専用アンテナも購入しておきましょう。もともとのアンテナでも受信はできるんですが、エアーバンド専用ではないので感度はイマイチ。アンテナをエアバンド専用の物に変えるだけで、受信感度が大きく変わります。
IC-R6の使い方については、下記の記事を参考にしてみてください。
→アイコムIC-R6の使い方完全ガイド!初心者でも今日から操作方法がマスターできる
飛行機撮影方法まとめ
今回は初心者の方向けに飛行機の撮影方法についてご紹介してきましたが、この記事で少しでも飛行機撮影の魅力が伝われば嬉しいです。
飛行機撮影の世界は奥が深いので、ぜひ飛行機の魅力にどんどんとハマってみてください。
これから飛行機撮影を始めてみたい!