残念すぎる飛行機写真たち。よくありがちな失敗例12連発。

狙い通りの1枚が撮れた時って、最高に嬉しいですよね。

僕なんかは最高の一枚が撮れた時、何度も見返しながらにやにやしちゃいます。

周りから見たら完全に危ない人ですね。

そんな最高の写真一枚の裏には、実は沢山の失敗写真の山が広がっています。

自分の飛行機写真の失敗例から学べば、最高の一枚が撮れるはず!

ということで今回は、飛行機撮影の中でありがちな失敗例を紹介したいと思います。

失敗写真ってこんな写真

一口に失敗写真といっても色々とあると思うんですが、僕が考える失敗写真というのは、意図せずにそうなってしまった写真のこと。

意図せずと言っているのは、あえて意図的にそういう表現をしている場合もあるため。

ということで、今回は意図せずに撮れてしまった飛行機撮影においてありがちな失敗例を、僕の数ある失敗写真の中から紹介していきます。

ピンボケ・ピン甘

慌てている時などに1番やってしまうのがピンボケ & ピン甘。

対象物にピントが合ってない状態ですね。

完全にピントが合っていない状態はピンぼけ、ちょっとピントがずれてしまっているものはピン甘といいます。

ピンボケ・ピン甘になる理由
  • ピントが合う前からシャッターを切り始めた
  • ワンショットでピントを合わせた後に、機体との距離が変わってしまった
  • ガラス越しでの撮影
  • AIサーボが機体と別のものを拾ってしまった
  • マニュアルフォーカスになってた
といった理由でピントがズレてしまうことが多いです。

あとは曇り空や薄暗い時間帯もピントが迷いやすくなりますね。

このピンボケや手振れなどはどこまで許容できるのかは人によって変わってくると思うんですが、個人的には、拡大しなくてもモヤっと見えるようだと失敗写真になると思います。

手ブレ・被写体ブレ

シャッター速度を遅くして撮影する時に起きやすいのが手ブレ・被写体ブレ。

シャッターを切っている間に手元が動いてしまったり、機体が動いてしまうと手ブレや被写体ブレが起こります。

シャッター速度を遅くして撮影するシーンは明るさが少ない夕方から夜の撮影や、プロペラ機を撮る時が多いですね。

シャッター速度が遅い時に手ブレや被写体ブレを防ぐためにまず大切なのは撮る姿勢。

肩幅に足を広げて両脇をしっかり締めて、上体があまり動かないように腰を回転させて飛行機を追うことで撮影姿勢が安定します。

あとはカメラやレンズに手ブレ補正モードがあれば活用しましょう。

この写真はプロペラが回っているのを表現するためにシャッター速度を遅くして撮影した結果、ブレてしまった失敗写真。

シャッタースピードを遅くすると、撮影の難易度は格段に上がります。

白とび

白とびとは、明るい部分の色情報が失われて真っ白になってしまうこと。

適正な露出よりも明る過ぎる事を露出オーバーといいますが、

写真が明るくなり過ぎると、写真の元々明るい部分が真っ白になってしまうので、例えば本来青い色である空も真っ白になってしまいます。

白飛び写真は明暗差が激しい場所や太陽光に機体が反射している時などに多いです。

白飛びを防ぐためには、適正な露出になるよう試し撮りを行なって調節するのがベスト。

最近のカメラは性能がいいのでISOオートでも大体大丈夫ですが、夕方など機体にキラキラ当たる日は自分で調節した方が失敗は少ないです。

この写真の例では、ぱっと見は適正な露出のように見えますが、よく見ると機体の塗装の一部が白トビしています。

この飛行機はルフトハンザの特別塗装機5スターハンザで、機体の側面には金色で5Starと☆☆☆☆☆が描かれているんですが、ほとんど見えなくなってしまっていますよね。

せっかくの金色が、残念な感じに飛んで白くなっちゃってます。

適切な露出に合わせていたとしても、機体に光が反射するとこのようになってしまうことがあるので注意が必要です

逆光

逆光での写真も意図したものでなければ失敗写真です。

本来は順光で撮りたかったけど、仕方なく逆光になってしまったという場合などですね。

というのは、あえて逆光で撮ってシルエットを象徴的に見せたいなど意図して撮る場合もあるから。

逆光は撮り方によっては非常に印象的な写真にもなるので、失敗かどうかは意図して逆光での表現を狙って撮っているかどうかによります。

逆光は機体の背面から光が当たるので機体が陰になってしまい、色も映えません。

逆光での撮影を防ぐためには、太陽の位置を計算しながら撮影場所を決めることが大切。

太陽の位置に合わせて、撮影スポットを移動しましょう。

水平が取れていない

飛行機を夢中で追いかけるあまり、地面との水平が取れていない写真になってしまうことがあります。

これもよくやりがち。

特に機体の機首の角度が変わる離陸や着陸の時は傾きやすいので注意ですね。

水平が取れておらずに傾いてしまった写真は見ていて安定感がないので、地面との水平を意識して撮影したいところ。

慣れないうちはファインダー内水準器を活用すると、水平を意識して撮れます。

コクピットにピントが合っていない

飛行機撮影でピントを合わせる位置の基本はコクピット。

真横から撮影するスポッティング写真の場合はあまり気を使わなくてもコクピットにピントが合いますが、機体を前や後ろ方向から撮影する場合は特に注意が必要。

機体の前方と後方で距離が違うため、コクピット以外の部分にピントが合ってしまうことも多いです。

ピントが合ってるように見えるけど、実はピントが合っているのは尾翼の部分で、コクピットにはピントが合っていないといった写真は失敗写真ですね。

コクピットにしっかりとフォーカスポイントを合わせる事を意識してあげたり、絞りをいつもよりも絞ることで防ぐことができます。

見切れ

適正な焦点距離のレンズを着けていなかったり、慌てていて機体が意図せずはみ出してしまうのも、ありがちな失敗。

特にコクピットが切れてしまった写真なんかは残念感が強いです。

戦闘機などの速い機体を近い距離から撮影する場合も見切れてしまうことが多いですよね。

ファインダーの中に飛行機がしっかり収まるように撮影したいところですが、

ここで注意したいのは、ファインダー視野率。

カメラによって違うんですが、ファインダー視野率が97%とかのカメラだと、

ファインダーを覗いた時に機体が全て入っていても写真では切れてしまっている、といったことが起こります。

ですので、視野率100%未満のカメラで撮影する際は、前後左右に少し余白を作って撮影すると飛行機をしっかりと写真の中に収めることができます。

前後一杯に飛行機が入っていても窮屈な印象になってしまいますしね。

あとは動いている飛行機を落ち着いて見ることが大切です。

動いているとついつい焦ってしまうんですが、旅客機であればあまり急激な動きはしないので落ち着いて撮影すれば見切れることなく撮影できます。

この写真は非常に近い距離からAPS-Cのカメラで撮影した写真。機体が大きいためフレーム内に収まりきらず、尾翼がはみ出してしまいました。

機体との距離、機体の大きさを考えて適切なレンズを選ばないとダメですね。

被り

1番邪魔されてほしくない時によく起きるのがこれ。

柱や木などは自分の立ち位置である程度防ぐことができますが、タキシングしてくる機体や前の道路を通る車などは自分の力ではどうしようもできません。

なんでこのタイミングでそこ通るねーん!!みたいな。

最高なカットで機体が隠れてしまうと悔しさ倍増ですよね。何度泣かされた事か。

串刺し

被りの一種ですが、失敗写真の中でもあまりにも多い失敗なのが、照明柱などが機体に被る、通称串刺し。

映り込み

幸い遮蔽物に機体が隠れなくても、写真の邪魔な位置に余計なものが写ってしまうのも残念写真のひとつ。

航空祭などで最高のシーンに前のおっちゃんのハゲ頭が~などがこれにあたります。

ボカしきれなかったフェンスのあみあみや、ガラスの反射、手前の柵や空港施設、他の機体などが不自然な位置に映り込んでしまうのもこれですね。

これも不可抗力で映ってしまう系が多いので仕方がないですね。

ペラカッチン

プロペラ機やヘリを撮影する時にやってしまうミスがこのペラカッチンです。

ペラカッチンとは回転しているプロペラやローターが完全に止まって写ってしまっていることをいいます。

実際には回っているプロペラやローターが止まった写真はまるでプラモデルのように見えるため、リアリティがありません。

機体は止めてプロペラを少しブラして撮るのがカッコいい撮り方です。

ペラカッチンは通常の飛行機を撮る時の設定でそのままプロペラ機を撮ると起こります。

シャッタースピード1/1000や1/500だとプロペラの回転よりもシャッターが速すぎるため、プロペラが止まって写ってしまうんです。

ペラカッチンを防ぐためにはシャッタースピードを通常よりも遅い1/200程度の速さに設定してあげる必要があります。

通常よりもシャッタースピードが遅いため、今度は手ブレや被写体ブレが起こる可能性が高くなるので、プロペラ機はジェット機と比べて撮影難易度が高めですね。

メラメラ

エンジンの排気炎や、炎天下の陽炎などで、飛行機がメラメラとなってしまう失敗がこれ。

上の写真はぱっと見ると問題なさそうな感じですが、

よく見ると、かなりメラメラしています。

失敗写真を知ることが写真上達の近道

ピンボケ、水平が取れてない、見切れ、串刺し、メラメラ

紹介した失敗写真はどれも飛行機撮影でやりがちな失敗。

飛行機撮影をしている人はおそらく全て経験しているんじゃないかな。

失敗を意識する事で、防げる失敗もありますよね。

もちろん全て防げるわけではないんですが、失敗写真の確率を下げることはできます。

失敗しないためには、ロケハンや試し撮りなんかは大切ですよね。

フェンスが邪魔そうだったら事前に脚立を用意したり、立ち位置を変えてみたり。太陽の位置を考えて撮影場所を移動したりと、色々できますよね。

失敗写真にならないように色々と考えるようになると、写真の腕は上達してくるはず!

飛行機撮影って意外と頭使うんだな〜と思います。

人の写真を見ることも上達への近道。

みなさんの周りに飛行機撮影の仲間がいたら是非撮った写真を共有してみてください。

今ではLINEやTwitter、インスタなど便利なツールがたくさんあります。

僕も飛行機仲間とLINEのグループを作ってアルバムを作成したりして、写真を共有しています。

他の人が撮った写真は勉強になりますよ。

飛行機失敗写真まとめ

自分の失敗写真恥ずかしいですねー。

僕の失敗写真がみなさんの最高の一枚に繋がってくれたら嬉しいです。

僕の友達の話なんですが、とてもレアな機体が来た時に、誤ってマニュアルフォーカスで撮影してしまい、撮った写真が全てピンぼけするといった悲しすぎる失敗をしてしまった人もいます。

この話を聞いて、僕は撮る前に必ず試し撮りをしようと心に決めました。笑

みなさんもぜひ失敗から学んで、素敵な写真をたくさん撮ってください。

飛行機撮影入門ガイド。設定・構図などの基本から撮影テクニックまで!

2020年7月26日

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