
という初心者の方がまず悩むのが、カメラやレンズなどの機材選び。
- これから飛行機撮影を始めてみたい
- どんな基準で選んだらいいの?
- 予算別のおすすめカメラは?
- 予算10万円以下で始められる?
こんな悩みを持つ初心者の人向けに、色々と飛行機を撮ってきた僕の経験から、飛行機撮影のためのカメラの選び方とおすすめカメラを予算別にまとめてみました。
これから飛行機撮影を始めたいなと思っている人は、是非チェックしてみてください。
もくじ
飛行機を撮影するならAF性能と連写性能

飛行機撮影で最も重要になってくるのは、AF性能と連写性能です。
高速で飛んでいる飛行機を撮影できるのは、わずか数秒ほどしかなく、素早く飛行機にピントを合わせるためのAF性能が非常に重要。

戦闘機などは一瞬で飛び去ってしまいますし、見えないところから飛び出してきた飛行機を撮影するような場面も多いです。

桜の間の一瞬。こんな場面の撮影ではAF性能が重要
そんな時にAFが遅いとピントが合う前にタイミングを逃してしまうため、飛行機撮影では素早く飛行機にピントを合わせるためのAF性能の高いカメラを選びたいところ。

飛んでいる飛行機は1秒でこれだけ動く
また飛んでいる飛行機は0.1秒の違いで大きく動いてしまうため、1秒間で何枚シャッターが切れるかという秒間撮影枚数の多いカメラが有利。

串刺しにならないように柱と柱の間を狙ったカットや、太陽と絡んだ写真などは、秒間撮影枚数の多い連写性能の高いカメラでなければ、なかなか撮るのは難しいです。
飛行機撮影用のカメラを買う場合は、AF性能と連写性能を重視しましょう。
戦闘機がメインならAPS-Cがおすすめ

一眼カメラは、センサーサイズによってフルサイズとAPS-Cがあります(マイクロフォーサーズもありますが、飛行機撮影向けではないので無視)。
センサーサイズは、特に焦点距離と画質に大きな影響を与えます。
- フルサイズ : 暗い場面に強い、焦点距離1倍
- APS-C : 暗い場面が苦手、焦点距離1.6倍
しかし焦点距離がフルサイズ換算で1.6倍となるので、焦点距離が稼げるメリットがあります。
焦点距離が必要な戦闘機がメインならAPS-Cが、暗い場面でも画質を重視したいならフルサイズがおすすめ。
一眼レフかミラーレスか

一眼カメラはミラーの有無で、一眼レフ(ミラー有り)と、ミラーレス一眼(ミラー無し)に分かれますが、それにより以下の特徴があります。
- 一眼レフ : 光学ファインダー、重くて大きい、安い、選択肢が多い
- ミラーレス : 電子ファインダー、小さくて軽い、高い、選択肢が少ない
飛行機撮影の世界では、一眼レフとミラーレスどちがいいかは意見が別れるところ。
最近の航空写真家さんの作品ではミラーレスで撮影した作品も多いですが、ミラーレスを推したいメーカーの宣伝の意味もあるのかなと、個人的には感じています。
一般の飛行機撮影ファンの間では、まだまだ一眼レフが主流。例えばCANONでは2020年現在、EF-Mマウントの200ミリ以上のレンズは発売されておらず、それ以上の距離を狙うにはマウントアダプターを使用してEFマウントの既存のレンズで撮影するしかありません。
2Kgを超える重たいズームレンズを使用する飛行機撮影では、ミラーレス化による100g程度の軽量化は誤差の範囲かと。しかもマウントアダプターが100g程度の重さがあるので、軽量化のメリットすら享受できません。
という事でこれから飛行機撮影を始めるなら、選択肢の多い一眼レフを個人的にはオススメします。
CANONかNIKONかは好み。ただし後から乗り換えるのは大変なので慎重に

一眼レフから選ぶなら、キヤノンかニコンから選ぶことになりますが、これはもう好み。僕はCANONを使っています。
キヤノンは色鮮やかでニコンは原色に忠実などと言われたりもしますが、RAWで撮るならその差はありません。
他にもCanonはAFが早くNikonはAFが遅いとか言われることもありますが、それもメーカーというよりはカメラ次第。プロの航空カメラマンでも、Canon派・Nikon派両方いますしね。
カメラはレンズとセットで考える必要があり、基本的にレンズとともにそのメーカーのものをずっと使っていくことになるので、どちらにするか最初によく考えましょう。
予算別おすすめカメラ
2万台〜。中古も選択肢として充分あり

まともに飛行機が撮れるカメラとレンズを新品で購入しようとすると、どうしても10万円程度はかかってしまいます。
最初のうちは、中古も選択肢のひとつ。状態のいいカメラを安く手に入れる事ができますし、型落ち機であれば、レンズとセットで2万円代から購入することも可能。キットレンズの250ミリにAPS-Cセンサーで、400ミリ相当の焦点距離が手に入るので、飛行機を撮ることも十分可能。

僕も10年以上前のカメラであるEOS Kiss X3をいまだに使っていますが、晴れた日に旅客機を撮影する分には全然問題ありません。
5万円台〜(入門機)
EOS Kissシリーズは、キヤノンの入門モデルといわれていますが、X9iは中級機と変わらないハイスペックなモデル。AFは7D MarkⅡや6D MarkⅡと同じオールクロス45点ですし、連続撮影枚数は秒間6コマと、6D MarkⅡとほぼ同等。さらにキッドレンズまで付属しており、APS-C換算で400ミリまで撮影可能。通常、ボディとレンズを別々で購入すると安くても20万円ほどはかかりますが、EOS Kiss X9iはレンズとセットで10万円を切るコスパ最高のカメラです。
10万台〜(中級機)
6D MarkⅡはフルサイズとしては格安な価格が人気のカメラ。格安な料金ながら、画質には定評があります。特に夜間など、高感度で撮影する場面ではフルサイズの真価を発揮します。6D時代の唯一のネックであった連続撮影性能も6D MarkⅡになって大きく改善。非常に使いやすくなりました。
7D MarkⅡは、飛行機などの動体撮影に特化したカメラ。プロ機並みの連続撮影性能を格安で手に入れることができます。APS-C機であるため、焦点距離を稼ぐ事ができる一方、高感度が必要な場面はちょっと苦手で、陽が沈んだ後の時間帯の撮影は厳しくなります。
90Dは7D MarkIIの上位互換的なカメラ。7D MarkIIと同等の連続撮影性能を保持しつつ、高感度性能も高くなっています。APS-C機ながら、暗い場面での撮影においても、ノイズ耐性に強くなっています。APS-Cによる焦点距離のメリットを享受しつつ高感度にも強いので、非常にパフォーマンスの優れたカメラ。
おすすめレンズ
Canonの100-400と比べて半額程度で購入可能なSIGMAのライトバズーカ。600ミリまで撮影できるレンズとしては軽量 & コンパクト。テレ端600ミリとCanon100-400以上のレンジが撮影できるのが最大の魅力ですが、400ミリ付近までの解像度は高いものの、600ミリ付近での解像度は甘くなります。
飛行機撮影に特化したシグマの新型バズーカレンズ。懸念だったテレ端側の解像度も格段に上がり、その表現力はCANON純正の100-400にも負けないほど。唯一の欠点である重さと大きさに妥協できるなら、コスパ、焦点距離、模写力を兼ね備えた最高のレンズです。
CANONの100-400は、さすが純正レンズだけあって解像度は非常に優れています。AF性能も非常に優秀で、一瞬であうAFの速度には感動すら憶えます。テレ端400ミリと旅客機撮影にはほぼ十分ですが、戦闘機などの撮影には足りない場面が多いです。
初心者向け飛行機撮影カメラまとめ

これから飛行機撮影を考えるにあたって、カメラ選びのポイントと、おすすめのカメラをご紹介しました。
実際に飛行機を撮影するうえでは、カメラとレンズ以外に必要な装備は色々とあるので、実際の僕の装備も参考にしていただけたらと思います。
これから趣味として飛行機撮影を始めたい!