夏だというのに最近は雨ばかりで嫌になりますね。
雨の日は家でごろごろしてよう!なーんて思っていませんか?
でもちょっと待ってください。雨の日こそ飛行機を撮りに行きましょう!
えっ雨の日に飛行機撮ったって微妙でしょ?とか、飛行機撮るなら晴れじゃないと!と思われるかもしれないんですが、雨の日だからこそ撮れる写真もあるんですよ。
雨の日に撮りたい表現
雨の日に写真を撮っても雲が重たいし、光の当たり方も微妙だし、写真的には冴えないですよね。
どうせなら晴れの青空で撮りたいと誰もが思うもの。
でも雨の日の写真だって面白いんです。
それは雨ならではの写真です。雨の日は雨を上手に使ったかっこいい写真を撮ってみましょう。
ベイパー
雨の日は湿気が多いため、翼端から雲を引くことがあります。この雲のことをベイパーといいます。
ベイパーは離陸時の機種上げや旋回時に引くことが多いです。
ベイパーを引きながら機種を持ち上げるシーンはかっこいいですよね。このベイパーは雨ならではの写真といえます。
エンジンブラストによって巻き上げられる滑走路からの水煙もかっこいいですね。
ベイパーや水煙をはっきり表現するためにシャッタースピードは速めに設定しましょう。
設定の目安としては、シャッタースピード1/500、F7.1、ISO250くらいがいいと思います。
逆噴射
飛行機が着陸し、逆噴射をかける瞬間も雨の日に撮りたい写真のひとつです。
エンジンが滑走路面の水を巻き上げる瞬間は迫力がありますよね。逆噴射の力強さを感じます。
逆噴射のかけ方によって巻き上げた時の写真も変わってくるのでおもしろいですよ。
設定の目安としては、先ほどと同じでシャッタースピード1/500、F7.1、ISO250くらいがいいと思います。
プロペラ
雨の日だとこんな写真も撮れるんです。
プロペラ機をぜひ雨の日に撮ってみてください。
プロペラの飛行機を撮影してみるとあら不思議!なんとプロペラの回転が雲によって表現されるんです。
肉眼ではこんなの見たことないですよね?プロペラの軌跡が写っているのは中々おもしろいんではないでしょうか。
撮影の目安はシャッタースピード1/50~1/200、F7.1、ISO100くらいがいいと思います。
シャッタースピードが遅めなので、被写体ブレに注意して撮影しましょう。
被写体ブレを防ぐコツとしては、下半身を安定させて、上半身の軸がブレないように腰で回転するイメージで撮影すれば安定します。
設定の注意点として、被写体ブレを恐れてシャッタースピードをあまり早くしてしまうと、プロペラが止まって写った失敗写真になってしまうので気をつけてくださいね。
夜の輝き
これは雨の日の夜に羽田空港でバルブ撮影したタイの747。
夜になると路面が水によって鏡となり、光を反射してとても幻想的な写真になります。
夜の雨っていいですよね。バルブ撮影もいいですし、流し撮りで撮っても雨らしさが伝わるいい写真になりますよ。
ハワイアンを流し撮りで撮影。逆噴射による水飛沫が照らされてかっこいい…。
雨の日の夜、エアチャイナの747を羽田で撮影。
完全に日が落ちてしまうと流し撮りの難易度は格段に上がります。
このエアチャイナの747の写真はシャッタースピード1/10、F5.6、ISO1600で撮影。
夜の雨の日の注意点としては、あまり雨が強い日だと、空気がもやって飛行機や路面が霞んでしまうことがあることです。
霧の日に撮った写真みたいになってしまうんですね。
なので雨は降ってるけど空気は霞んでないような日を選んで撮影しましょう。
撮影距離
雨の日の撮影では、いつもの撮影と比べて明るさも暗く、雨の飛沫やモヤによってディテールが失われやすいです。
そのためあまり遠くから撮影するのには向きません。なるべく飛行機から近い場所を選んで撮影するようにしましょう。
飛行機までモヤっとした感じになってしまったら、かっこ悪いですからね!
雨の日の絵をしっかりと表現してあげるためには300ミリよりも近い距離で撮影できるといいと思います。
必要な装備品
カメラにとって水は大敵です。
最近のカメラは防水性能も上がってきていますが、やっぱり、あまり濡らしたくはないですよね。
そこであるといいのは防水カバーとタオルです。
私は傘を差しながら撮影しましたが、片手が塞がれると中々難しい。
特に望遠レンズを付けてると片手じゃ撮影できないですよね。
そこで両手を空けてあげるにはカッパがあるといいと思います。
しかし空港のデッキでカッパを着ながら撮影するというのも中々恥ずかしいですよね。
なので私は屋根のある場所で待機して、お目当ての飛行機が来た時だけ傘を差さずに撮影するという感じで撮ってました。
この方法はめっちゃ濡れるので風邪ひかないように気をつけましょう。
撮影後のメンテナンス
撮影が終わったら自分を拭く前にカメラをしっかりと拭いてあげてください。
カメラに防水カバーを被せていたとしても水滴や湿気が付いている可能性があるので拭いてあげましょう。
自分を拭くのはカメラを拭いた後です。
カメラの内部に水が入ってしまうと故障の原因になってしまいます。
水はカメラとレンズの接続部分だけでなく、バッテリーやSDカードを入れる蓋の部分などから入ってくる恐れもあります。
撮影が終わったら速やかに丁寧に拭いてあげて少しでもカメラから水滴を取ってあげましょう。
また家に帰ったらカメラを防湿庫の中に入れて湿気を取ってあげましょう。
ここまでやれば、故障する心配はほとんどないと思います。
おわりに
雨の日に普通に撮っていても空の色や光の当たり方的にはおもしろくありませんが、雨らしさが写真で表現できたらおもしろいですよね。
私は夜の雨の日に撮りに行くのが好きです。
雨の日は夜のキラキラした感じが、より強調されて綺麗に見えると思いませんか?
雨の日の撮影は少し手間かもしれませんが、ぜひ撮ってみてください。