飛行機・ヘリコプター撮影時のカメラ設定。状況に合わせて設定を変えよう

飛行機に限らず、一眼レフカメラで写真を撮影する場合は、カメラの設定が重要。

特に被写体が高速で動く飛行機撮影ではカメラの設定がちょっと特殊なので、これから飛行機撮影を始めるならきっちりと基本の設定を覚えておきたいところです。

後で写真を見返してみたら思ったように撮れてなかったり、失敗写真だったらがっかりですもんね。

今まで多くの飛行機を撮影してきた経験をもとに、失敗しない飛行機撮影のカメラ設定について紹介します。

飛行機撮影のカメラ設定は、シャッタースピードが重要

飛行機撮影では被写体が高速に動くので、カメラの設定ではシャッタースピードが特に重要です。

というのは、動かない被写体よりも動く被写体の方が手ブレや被写体ブレを起こしやすいため

一般的には手ブレしないシャッタースピードの目安は、1/焦点距離(秒)と言われており、

例えば500ミリのレンズであれば、1/500秒よりも速いシャッタースピードがブレない目安。

しかし飛行機撮影では、飛行機の動きに合わせてレンズも大きく振りながら撮影するので、1/500秒くらいでも若干ブレてしまうことも。

なので飛行機撮影では、1/1000秒あたりを基本に設定しましょう。

旅客機を撮影する時のカメラ設定

旅客機を撮影する時のカメラ設定は、下の設定が目安。(日中の晴天時)


旅客機のカメラ設定
  • シャッタースピード 1/1000秒
  • 絞り F8.0
  • ISO オート
旅客機を撮影する場合は、このカメラ設定が目安。

日中の晴天時であれば、1/1000秒、F8.0、ISO100でバッチリ撮れます。

1/1000秒なら背景もピタっと止まりますし、拡大してもブレていることはほぼないので、綺麗に決まります。

曇り空や夕方など、明るさが足りない時は、徐々にISOを上げる、シャッタースピードを遅くする、F値を下げる(開放)することで、明るさを確保します。

戦闘機を撮影する時のカメラ設定

次に、戦闘機やブルーインパルスなど、小さく素早い飛行機を撮影する時のカメラの設定について。(日中晴天時)

戦闘機のカメラ設定
  • シャッタースピード 1/2000秒
  • 絞り F8.0
  • ISO オート
戦闘機やブルーインパルスなど、小さく素早い飛行機を撮影する時のカメラの設定は、このカメラ設定が目安。

戦闘機やブルーインパルスなどは、小さく動きも素早いため、撮影対象としては非常に手ブレや被写体ブレを起こしやすい被写体。

旅客機と比べて焦点距離も長くなるので、さらに手ブレや被写体ブレを起こしやすい条件ですよね。

ですので、戦闘機やブルーインパルスを撮影する時のカメラ設定は、できるだけシャッタースピードは速くしたいところ。

最低でも1/2000秒、安全に撮るなら1/4000秒程度のシャッタースピードに設定しましょう。

ヘリコプター・プロペラ機を撮影する時のカメラ設定

ヘリコプターやプロペラ機を撮影する時のカメラ設定は、下の設定が目安。(日中の晴天時)

ヘリ・プロペラ機のカメラ設定
  • シャッタースピード 1/100〜250
  • 絞り F12
  • ISO オート

ヘリコプターやターボプロップなど、いわゆるプロペラが付いている航空機を撮影する場合は、このカメラ設定が目安。

プロペラ機の場合は、1/1000秒など速いシャッタースピードで撮影するとプロペラが止まってしまうため、プラモデルのような動きが感じられない写真となります。

プロペラが止まってしまった写真はペラカッチンと呼ばれる失敗写真となるので、シャッタースピードを遅くする必要があります。

プロペラの回転速度は機体や場面によってそれぞれ違うので、被写体に合わせてシャッタースピードは1/100〜1/250あたりで設定しましょう。

晴天時にシャッタースピードを遅くすると露出オーバーとなり白トビしてしまうので、F値を13程度まで上げることで、白トビを防ぎます。

シャッタースピードが遅い分、流し撮り気味となり、撮影の難易度は高くなります。

手ブレや被写体ブレにならないように、機体の動きに合わせてレンズを振りましょう。

プロペラ機は真横から撮影すると、シャッタースピードを遅くしていてもプロペラが止まったように見えてしまうので、

前方や後方から撮影するとかっこよくなります。

カメラ本体の設定

次に飛行機を撮影する際のカメラ側の設定について。

カメラ側の設定
  • 撮影モード : マニュアル
  • ホワイトバランス : オート
  • フォーカス : AIサーボ
  • シャッターモード : 高速連続撮影
  • 記録モード : RAW
カメラ側の設定は上記のようにします。

撮影モードはマニュアルで。シャッタースピードや絞り、ホワイトバランスを自分で設定したいですし、普段からマニュアルで撮影することで、状況に合わせて思い通りに設定できるようになります。

写真の色味を変えることができるホワイトバランスは、日中であればオートでOK。夕方や夜間は自分で色温度を設定してあげる方が、思い通りの色味になることが多いです。

フォーカスは普通に飛行機を撮影するなら、AIサーボでOK。

ドライブモードも通常は、高速連続撮影でOKです。

記録モードは、現像前提ならRAW、現像を行わないならJPEGで。RAW+JPEGは写真管理の手間と容量を圧迫するので、あまりおすすめはしません。

レンズの設定

次にレンズ側の設定について。

ここではCANONのEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMレンズで設定します。

僕の場合は、AFはマニュアル、手ぶれ補正ON、手ぶれ補正モードは通常の1または流し撮り用の2に設定しています。

飛行機を撮影する時のカメラ設定まとめ

飛行機を撮影する場合、その時の条件や、撮影する航空機によっても設定は変わってきます。

今回紹介したカメラ設定を覚えておけば、状況に応じて素早く設定を変えることができるようになるので、ぜひ色々と設定を変えながら撮影してみてください。

習うより慣れろですね!

飛行機撮影入門ガイド。設定・構図などの基本から撮影テクニックまで!

2020年7月26日

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