羽田空港新ルート撮影スポットまとめ。運用方法から撮れる写真まで

2020年3月29日から始まった都心上空を飛行する羽田空港の新ルート運用。

今までになかった飛行経路を飛ぶことから、慣れ親しんだ羽田空港で新しい構図で撮れるのが新鮮だったり。

そこで今回は、羽田空港新ルートの運用方法や飛行経路、撮影スポット、新ルートにおける撮影での考察など、新ルート運用に絞った内容をまとめて紹介します。

羽田空港新ルート運用方法と運用時間

まずは今回始まった都心上空を飛ぶ新ルートの運用についておさらいしたいと思います。

新ルート運用方法
  • 風向き : 南風運用時
  • 運用時間 : 15:00〜19:00(うち3時間程度
  • 着陸機 : A滑走路16R(北到着)、C滑走路16L(南到着
  • 離陸機 : A滑走路16R(南出発)、B滑走路22(南出発)、C滑走路16L(北出発
羽田空港のピークタイムにおける発着回数を増やすために見直された滑走路の運用方法と飛行経路。

都心上空を飛行する羽田空港新ルートの運用は、南風運用時の15:00〜19:00の間の中で3時間程度です。15:00〜19:00の4時間まるまる運用される訳ではない点に注意。

これ以外の時間帯は、今までの運用と変わりません。(一部飛行経路は変わる部分もありますが、使用滑走路は変わらず、撮影には影響ないため触れません)

ということで、新ルートを飛ぶ飛行機を撮影できるのは南風運用時の15:00〜19:00の間の3時間程だけと、非常に限定されるのが特徴です。

新ルートの飛行経路とトラブル

新ルートとして、B滑走路22からの離陸、A・C滑走路16R・Lの着陸があります。

通常よりも深い降下角

その飛行経路のチャートがこちら。

チャートを見るとわかりますが、都心上空を飛行する16R・Lへ着陸する飛行経路では騒音に配慮するため通常3.0の降下角のところ、好天時に行われるRNAVアプローチでは3.45度と降下角を深くして高度を引き上げることで騒音に配慮しています。

ロンドン・シティ空港など、中にはもっと降下角が深い空港もありますが、3.45度という深い降下角に懸念を表しているパイロットもおり、注目を集めています。

ダイバードしたエアカナダ001便

今回の新ルートの正式な運用は2020年3月29日から開始されましたが、実機による飛行確認が2月頃より行われていました。

エアカナダ機(別の機体)

そんな中、2020年2月2日にエアカナダ001便が新ルートに対応できず成田にダイバードするという出来事があったので、その時のフライトレーダー24の画像とともに紹介します。

上空待機後、成田空港へダイバードするエアカナダ001便

成田にダイバード後、羽田に向かうエアカナダ001便

成田にダイバード後、羽田に向かうエアカナダ001便

エアカナダ1便ダイバードがあったのは、2020年2月2日。

好天時、新ルートでの着陸はRNAV(GNSS)というGPSを利用したアプローチ方法で、飛行機の方ではRNAVに対応したデータが必要です。

RNAVというのは、車でいうカーナビのようなもの。カーナビをイメージしてもらうとわかると思うんですが、新しい道路が開通してもカーナビを更新しないとその道路は案内してもらえませんよね?飛行機もデータを更新しないと、新しくできたRNAV経路は飛行できません。

飛行機だとそれでは困るので、通常は飛行経路が変わる場合機体データも更新が行われますが、

今回エアカナダ機の機体のデータがまだ新ルートに対応していなかったため、RNAVを利用した16Rへのアプローチを行うことができず、

新ルートの運用が終了する18時まで上空待機するか成田へダイバードするかの選択を迫られ、結果成田にダイバードすることになりました。

僕はたまたまエアバンドでその様子を聴いていたんですが、管制から16Rへのアプローチを伝えられた時、パイロットの方も新ルート16Rを予期していなかったようで、管制とのやり取りから当惑している様子が伺えました。

新ルートで撮れる撮影スポット

新ルートで撮影できるスポットは上記の7ヶ所。

それぞれの撮影スポットで、新ルート運用時に撮れる写真について紹介していきます。

①第1ターミナル展望デッキ

第1ターミナル展望デッキの魅力はなんといっても、A滑走路16Rの着陸、C滑走路16Lの着陸、B滑走路22の離陸と、すべてが撮れる点。

ただしA滑走路・B滑走路方面は逆光となるので、曇り空や日没後に狙いたいところ。

C滑走路の機体は西・南方面から到着する機体。展望デッキ2階へ上がるとC滑走路への着陸機を撮影することができます。

A滑走路16Rへ降りてくる飛行機は、主に北方面からの到着機。

B滑走路から離陸するのは、西・南方面へ向かう機体。

逆光ですが、エアボーンの瞬間や真横が狙えます。

羽田空港撮影スポットガイド!第1ターミナル展望デッキを徹底解説

2018年9月8日

②第2ターミナル展望デッキ

羽田空港第2ターミナル展望デッキは、C滑走路16Lに着陸する西・南方面から到着する飛行機を順光で撮影可能。

観覧車やフジテレビと絡ませて撮影することができ、新ルートらしい写真が狙えます。

着陸した飛行機のスポッティング写真も撮影できるので、新ルート運用時の撮影機会も多そうな感じですね。

羽田空港撮影スポットガイド!第2ターミナル展望デッキを徹底解説

2018年9月9日

③第3ターミナル展望デッキ

第3ターミナル展望デッキは、A滑走路16Rに着陸する北方面から到着する飛行機、B滑走路22から離陸する西方面に向かう機体を撮影可能です。

16Rに着陸する機体は順光で撮影可能。一瞬ターミナルビルに隠れますが、タッチダウンの瞬間を狙えます。

B滑走路22から離陸する機体を撮影する場合、光線は逆光。

東京タワーとの絡みなどが狙えます。

逆光となるので、曇りや暗くなってきてからがおすすめ。

B滑走路から上がった機体はすぐに左旋回するため、ひねりなども狙えます。

羽田空港第3ターミナル(旧国際線ターミナル)展望デッキは24時間いつでも飛行機見学が楽しめる

2018年9月12日

④京浜島つばさ公園

京浜島つばさ公園は、C滑走路16Lに着陸する西・南方面から到着する飛行機、そしてB滑走路22から離陸する西方面へ出発する機体のラインナップを順光で撮影可能。

16R着陸機は機体前方・真横・後方からと近い距離感で撮影できます。

さらにB滑走路22からの離陸機のラインナップも順光で撮影できるのがおもしろいところ。

今までB滑走路は着陸機しか撮影できなかったので、B滑走路離陸機のラインナップを撮影できるのは中々新鮮な絵ではないでしょうか。

離陸滑走中の機体とタワーを絡ませることで、羽田らしい景色も狙えます。

羽田空港撮影スポットガイド!京浜島つばさ公園を徹底解説

2018年9月17日

⑤京和橋

京和橋は、A滑走路16Rに着陸する北方面から到着する飛行機、そしてB滑走路22から離陸する西方面へ出発する機体のエアボーンを順光で撮影可能。

着陸機は下側から見上げるのでお腹気味の写真となりますが、飛行機との距離が近いため迫力のある写真を狙うことができます。

着陸機を撮影する時の感じは、南風運用時の城南島みたいな雰囲気ですね。

22離陸機のエアボーンもここから狙うことが可能。

離陸機を撮影する場合は距離があるので600ミリ程度の焦点距離が必要です。

東京モノレール昭和島駅から徒歩10分ほど。

こちらの橋の上から撮影することができます。

⑥森ケ崎公園

森ケ崎公園は、A滑走路16Rに着陸する北方面から到着する飛行機、そしてB滑走路22から離陸する西方面へ出発する機体を順光で撮影可能。

A滑走路への着陸機は真横や羽田空港内の景色と絡めて撮影できます。

羽田空港内の景色と絡ませると、今まで見たことがないような感じで撮れるので新鮮な雰囲気。

B滑走路22からの離陸機は西方面へ向かう機体。

離陸機を真横や羽田空港内の景色と絡ませて撮れるので、なかなか貴重な撮影スポットです。

さらに着陸するヘリコプターも至近距離で撮影できるので、ヘリの撮影にももってこいの場所。

個人的には新ルートの撮影スポットを回った中では一番面白く感じた場所でした。

16R着陸機・22離陸機ともにやや距離があるので、600ミリ程度の焦点距離が欲しい場所ところ。

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2020年6月14日

⑦天空橋

天空橋は、A滑走路16Rに着陸する北方面から到着する飛行機、そしてB滑走路22から離陸する西方面へ出発する機体を順光で撮影可能。

まず着陸機ですが、真横カットや空港内の景色との絡みを狙えますが、フェンス越しでの撮影となる点に注意が必要。

空港内の景色と絡めた写真を撮影する場合は、フェンスをボカして撮影する必要があり、上記の写真もフェンスをボカして撮影しています。

天空橋はB滑走路22の末端付近にあるため、22離陸機のエアボーンも狙えます。

小型の飛行機や近距離便の場合はエアボーンが早いので、このようにお腹からの写真となりがち。

長距離便だといい感じに撮影できそうです。

東京モノレールまたは京急空港線で天空橋駅から目の前。

⑧足湯スカイデッキ(羽田イノベーションシティ)

天空橋駅目の前にある羽田イノベーションシティの足湯スカイデッキからは、B滑走路22からの離陸機、ならびにA滑走路16Rに着陸する機体が撮影できます。

B滑走路22からの離陸機を狙う場合、滑走路距離の長い大型機が狙い目。近くでエアボーンしてくれるため、迫力があります。

A滑走路16Rに着陸する機体も撮影可能ですが、ソラムナードと比べるとやや距離があります。

【羽田イノベーションシティ】足湯に浸かりながらデッキで飛行機見学しよう!

2020年7月10日

⑨ソラムナード

ソラムナードは足湯スカイデッキと同様に、B滑走路22からの離陸機と、A滑走路16Rの着陸機が撮影可能なスポット。

足湯スカイデッキよりも滑走路との距離が近いため、迫力のあるシーンを撮影するならソラムナードの方がおすすめ。

22から離陸した機体は真上を通過し、左旋回していきます。

A滑走路との距離も近いため、16Rに着陸する機体を撮影するのにもおすすめ。タッチダウン間際まで撮影できるため、地上の景色との絡めた写真を撮影できます。

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2020年7月11日

レア機狙い考察

政府専用機などのVIP機やレアな飛行機が飛来する時は、必ず撮影したいものですよね。

お目当ての飛行機を撮影する上で使用滑走路を知ることは非常に重要ですが、

そこで問題となってくるのが新ルートの運用時間。

新ルートの運用時間は15:00〜19:00の間で3時間程度と、具体的にハッキリと切り替え時間が決まっている訳ではありません。

例えばヒースロー空港などは運用時間が1分単位でキッチリと守られ、切り替え時間になった瞬間にランチェンとなります。

イギリス・ヒースロー空港の飛行機撮影スポットまとめ!滑走路の運用方法も解説

2019年8月9日

ランチェンが時報代わりとなるくらい運用時間には厳格なので、そういった空港は撮影しやすいです。

しかし羽田空港は具体的に切り替えが決まっていないので、VIP機の離着陸時間が切り替え時間前後だと判断が難しいんですよね。

そんな運用時間の切り替え前後で撮影できる確率を上げるための考察をしてみました。

まずはVIP機の到着狙いの場合。

南方面から来る場合は非常に簡単です。チェンジ前はB滑走路22に降りますし、新運用にチェンジ後はC滑走路16Lに降りてくるので、

京浜島つばさ公園から撮影すれば、どちらのパターンで降りてきても撮影できます。

難しいのは北方面から飛来する場合。

切り替え前はD滑走路23に降りてくるのでVIPスポットへ走行するタクシーを②の2タミデッキから狙えますが、

新ルートパターンだとA滑走路16Rに降りてくるので、②の2タミデッキでは撮影できません。その場合は移動時間を考えると③の3タミデッキから狙うのが移動時間が少なく現実的かなと思います。

次にVIP機の離陸を狙う場合。

まず北方面へ向かう場合はC滑走路からの離陸となるので2タミデッキから狙えばいいので簡単です。

問題となってくるのは西・南方面へ向かう場合。

切り替え前はA滑走路16Rからの離陸となりますが、切り掛け後は同じくA滑走路16Rから、またはB滑走路22からの離陸となります。

16Rからの離陸を順光で狙う場合は③の3タミデッキがベストですが、22からの離陸の場合は逆光となってしまいます。

しかし22からの離陸を順光で狙う場合は京浜島つばさ公園や森ケ崎公園などの外周ポイントとなり、滑走路がわかってから移動しても絶対に間に合わないので、22の場合は逆光にはなってしまいますがどちらも対応できる3タミのデッキから狙うのがベターかなと思います。

羽田空港での政府専用機VIPフライトの流れと、必ず撮りたい3つの写真

2018年9月18日

羽田空港新ルート撮影スポットまとめ

という事で、新ルートの撮影スポットを中心にまとめてみました。

なにかの参考になれば幸いです。

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