日本で撮れる747。日本路線に747を就航している航空会社と空港、退役時期まとめ

玉子みたいな顔の2階建てのボディーに4発のエンジン。ずんぐりむっくりしてるけど、何故かフォルムが美しい。

先代の政府専用機にも採用され、遠くからでも一発でそれとわかる特徴的なフォルムが人気のボーイング747型機なんですが、

時代の流れには逆らえず、現在続々とその姿を消しつつあります…。

ならば無くなってしまう前に、その雄姿を写真に収めておきたいところ。

ということで2020年6月現在の、日本に就航しているボーイング747の状況について紹介していきたいと思います。

日本路線で747を運行している航空会社と塗装の種類

政府専用機も747から777へと変わり、続々と姿を消しつつあるボーイング747。

日本路線に旅客型のボーイング747を投入している航空会社は5社ありましたが、

2020年5月現在、新型コロナウィルスの影響により、すべて一時的に運用を外れています。

ルフトハンザ・ドイツ航空

ルフトハンザは現在も多くの747を保有しています。その数なんと32機。

機体もたくさんありますが、ルフトハンザは塗装も多くの種類があるのでおもしろいんです。

その数は2020年5月現在で、3種類。

  • 通常塗装
  • 新塗装
  • 5スターハンザ(通常塗装へ)
  • レトロハンザ

コレクター心をくすぐられるラインナップ。

ルフトハンザは2020年6月6日現在、747-400を12機、そして2011年以降に初飛行した新しい機体である747-8を19機、合計で31機もの747を保有しています。

747-400(12機)

D-ABTK D-ABTL D-ABVM D-ABVP D-ABVR D-ABVS D-ABVT D-ABVU D-ABVW D-ABVX D-ABVY D-ABVZ

747-8(19機)

D-ABYA D-ABYC D-ABYD D-ABYF D-ABYG D-ABYH D-ABYI D-ABYJ D-ABYK D-ABYL D-ABYM D-ABYN D-ABYO D-ABYP D-ABYQ D-ABYR D-ABYS D-ABYT(レトロ) D-ABYU

通常塗装

新塗装

5スターハンザ塗装(通常塗装へ)

レトロハンザ塗装

タイ国際航空

タイ航空は機体塗装が特徴的。

オリエンタルな雰囲気のカラーリングは、タイらしさがよく出てますね。

2020年6月現在、8機の747-400を保有しています。

747-400(8機)

HS-TGA HS-TGB HS-TGG HS-TGO HS-TGP HS-TGW(スタアラ塗装) HS-TGX HS-TGZ

通常塗装

スターアライアンス塗装

機体番号 HS-TGW

カンタス航空

カンガルーがトレードマークのカンタス航空。

カンガルーといえばオーストラリアということで、カンタスはオーストラリアの航空会社。

赤字に白のカンガルーがかっこいいですね。よく見てみると、エンジンカバー(ナセル)にもカンガルーが。

2020年2月9日にワンワールド特別塗装のVH-OEFが引退した後は、新型コロナウイルスに伴う需要減により急速に退役が進み、2020年6月現在では、合計2機の747-400を保有しています。

747-400(2機)

VH-OEE VH-OEJ

通常塗装

ワンワールド塗装

機体番号 VH-OEF

ワラビーズ特別塗装

機体番号 VH-OEI

大韓航空

大韓航空は747-400と新型の747-8を運行しています。

747-8に搭載されているエンジンはGEnxというエンジンで、エンジンを覆っているナセルのギザギザが特徴的ですね。

このギザギザはシェブロンノズルといい、騒音を抑えるためにこの形状になっています。

大韓航空の塗装は遠くからでもよくわかります。天気のいい日に写真を撮るとライトブルーが映えますね。

2020年6月現在、2機の747-400と新型の747-8を10機、合計12機の747を保有しています。

747-400(2機)

HL7402 HL7461

747-8(10機)

HL7630 HL7631 HL7632 HL7633 HL7636 HL7637 HL7638 HL7642 HL7643 HL7644

通常塗装

チャイナエアライン

チャイナエアライン、名前だけ見ると中国の航空会社だと思うかもしれませんが、実は台湾の航空会社。

尾翼の梅の花のロゴがとても綺麗ですが、この梅の花は台湾の国花なんです。

台湾の航空会社であるチャイナエアラインはコールサインはダイナスティと呼ばれており、ダイナスティは王朝を意味しています。

中国と誤解されないようにチャイナエアラインの名前を変えようという議論なんかも起こっていますが、正当な中国は台湾だという思いもあるため、なかなか複雑な問題ですね。

2020年6月現在、チャナエアラインは4機の747-400を保有しています。

747-400(4機)

B-18210 B-18211(スカイチーム塗装) B-18212 B-18215

通常塗装

スカイチーム塗装

機体番号 B-18211

政府専用機(退役済み)

会社ではありませんが、日本で撮れる747で有名な機体だったのが旧政府専用機。

現行の政府専用機は777-300ERですが、2019年3月までは747-400を2機体制で運用していました。

所属は航空自衛隊で千歳基地がベースとなっており、整備する際は羽田に回送されます。

旧政府専用機はJALが整備を行なっていましたが、現行の政府専用機はANAが整備を担当。

政府専用機のことを通常はシグナスと呼び、総理大臣や天皇陛下が搭乗される際はジャパニーズエアフォースワンと呼ばれます。

長い間日本の象徴として活躍してきた2機の政府専用機(20-1101・20-1102)は、飛行機ファンに愛された機体でしたね。

政府専用機の撮り方はこちらのページで詳しく解説しています。

日本に就航する747の退役時期

撮れる飛行機と合わせて気になるのが、この退役時期。

現在進行形でどんどん退役が進んでいる747ですが、日本に就航している747にもその波は押し寄せています。

各航空会社の退役情報は以下の記事に詳しくまとめてあるので、併せて参考にしてください。

【世界の航空会社】エアライン別保有機材の退役情報まとめ。A340やB747など続々と退役へ

【世界の飛行機】航空会社別 保有機材退役情報まとめ。A340やB747など続々と退役へ

2020年5月12日

ルフトハンザ

ルフトハンザは現在、非常に多くの747を飛ばしており、旧型の747-400は順次退役していく予定ですが、新型の747-8も保有しているため747-8の方は当面引退の心配はなさそうです。

747を運行している全ての会社の中でもルフトハンザはもっとも遅くなる会社じゃないでしょうか。

気になる747-400の退役は2025年頃の予定となっていますが、新型コロナウィルス蔓延による需要減の影響ですでに5機の退役が決まり、

コロナウィルスの影響の大きさや、置き換えの777-X導入状況によって引退時期は左右されそうです。

タイ国際航空

タイ国際航空の747-400型も全て20年以上の機齢と大分古くなってきており、順次退役が進んでおり、2024年までに完全退役の予定でしたが、

2020年5月に経営破綻したため、再建を目指すに当たって旧式機材である747は引退の可能性が高まっています。

カンタス航空

カンタス航空の747-400型は年数が経っていますが747-400ER型は2002年以降に導入され、10年ちょっとしか経っていません。通常20~30年ほど使用するので完全退役はしばらく先かと思っていましたが、カンタス航空も比較的新しい747-400ER型も含め、2020年末までに完全退役することが発表されました。非常に残念なニュースですね。

大韓航空

大韓航空はルフトハンザと同じく747-400型と747-8型を保有しています。747-8はまだ数年しか経っていないので引退するのは当分先となりそうです。

チャイナエアライン

チャイナエアラインの747-400も順次退役が進んでいますが、今のところ退役時期の発表はないので、まだしばらくの間は活躍が見れそうです。

政府専用機(退役済み)

政府専用機の747-400は1992年より導入されました。

まだまだピカピカに見える政府専用機も導入からすでに27年経っており、時代の流れには逆らえず2019年3月末に退役となってしまいました。

現在政府専用機の整備を行なっているJALはすでに747を全て退役させていて、ライバルANAも全ての747を退役させているので、日本の航空会社で政府専用機を整備をするのが難しくなってしまったんですね。

そのため次の政府専用機は747ではなく、日本の航空会社も保有している777-300ERとなりました。

747時代はJALが整備を担当していましたが、現行の政府専用機である777になってからはANAが担当となりました。

空港別747運行情報

2020年3月現在、新型コロナウィルス蔓延によって、旅客需要は大きく減少しており、特に国際線の路線は軒並み運休となりました。

そのため、現在日本に定期便で747を運行している航空会社は無くなってしまいました。

これだけは撮りたい747

私の独断と偏見で決めた、絶対撮っておきたい747を発表します。

カンタス航空のワンワールド塗装チャイナエアラインのスカイチーム塗装タイ国際航空のスターアライアンス塗装の3つです。

しかしカンタスのワンワールド塗装は、2020年2月に引退となってしまいました。

なぜこれらの747を絶対撮っておきたいのかというと、747のスタアラ塗装機とスカチ塗装機は世界にたった1機しかないから。

スターアライアンス塗装やスカイチーム塗装を行なってる機体は747以外の機種では沢山ありますが、

747のスターアライアンス塗装とスカイチーム塗装は世界でたった1機しかありません。

ワンワールド塗装を行なってる747はカンタス航空とブリティッシュエアウェイズがあり、BAの747は残念ながら日本には来ませんが、幸いなことにカンタスの747なら来ます。

ということは、日本にいながら747のワンワールド塗装、スターアライアンス塗装、スカイチーム塗装がコンプリートできちゃうんです。

しかも現在日本に乗り入れてる747を運行している航空会社会社は5社ありますが、そのうち747-400のみしか保有していない、タイ航空、カンタス航空、チャイナエアラインは残念ながら早くて2020年頃の退役が予想されています。

そうすると撮影できる期間はほとんど残されていません。

しかも特別塗装機は1機しかないため、週に1回ほどしか来ません。

撮れるチャンスは刻々と少なくなっています。

ワンワールド塗装の747はイギリスに行けばまだ撮れます(ブリティッシュエアウェイズが747-400のワンワールド塗装機を運行しています)が、

スターアライアンス塗装の747やスカイチームの747は世界にたった1機しかないため、退役してしまったら完全に撮れなくなってしまいます

撮れるチャンスはあと僅か、という事でこれらの3種類を選ばせていただきました。

日本では撮れませんが、ブリティッシュのワンワールドジャンボも、oneworldカラーとBAカラーがマッチして非常にかっこいいです。

引退前にヒースロー空港で撮影しておくのもいいかもしれませんね。

イギリス・ヒースロー空港の飛行機撮影スポットまとめ!滑走路の運用方法も解説

2019年8月9日

日本に就航している747まとめ

以前は色々な航空会社の747が撮影できた日本でしたが、急速に撮れる航空会社が少なくなってしましたね。

この後の退役予定をみると、2020年が勝負となりそうです。

ぜひ撮れるうちに撮ってみてください。

この記事を気に入ったら、シェアしていただけると嬉しいです⬇︎