冬は飛行機撮影が楽しい季節ですが、中でも大好きなのが、雪レフがガッツリ効いた飛行機写真。
雪がレフ板のようになって、飛行機のお腹に光が当たった写真なんかは最高にカッコよく感じますね。
ということで、今回は雪レフの魅力や、雪レフあり・無しで写真はどう違うか?なんかを紹介したいと思います。
雪レフとは?
飛行機が好きな人なんかは、冬場になるとよく聞く『雪レフ』という言葉。
意外と、初めて聞いたって人なんかもいるんじゃないでしょうか。
雪レフは簡単にいうと、雪がレフ板のように作用して、飛行機のお腹に光が当たった写真。
ポートレート撮影なんかで、大きな鏡みたいな板を持ってモデルに光を当ててるシーンなんかを見たことがあると思いますが、その光を当てる道具がレフ板です。
冬の飛行機撮影では、積もった雪がレフ板のように作用して、普段は影になってしまう飛行機のお腹の部分が明るくなるのを、『雪レフ』と呼んでいます。
ポートレート撮影では、レフ板で光を当てることで影を明るくすることができ、モデルさんを美しく撮影することができますが、
飛行機撮影では、雪レフによってお腹に光が当たり、飛行機がカッコよく撮影できます。
では実際に雪レフある・無しで、飛行機写真がどれくらい変わるのかを見てみます。
雪レフのある・無しを比較
まずはこちら、雪レフの無い写真。
成田空港で撮影したANAの787の離陸シーンですが、飛行機のお腹が影で暗くなっているのがわかりますよね。
順光で撮影しましたが、太陽の光は飛行機の上側しか当たっておらず、全体的に重たい印象。
続いてこちら、雪レフありの写真。
新千歳空港で撮影した、同じくANAの787の離陸シーン。
先ほどの写真と比べてみると一目瞭然ですが、雪レフ効果で飛行機の下から光が当たって、お腹に影が無いのがわかると思います。
次は747の着陸シーン。
見ての通り、こちらは雪レフ無しのバージョン。
やはり主翼よりも下側は影で暗くなってしまいますね。
同じような構図で撮影した雪レフのシグナス。
お腹があまり見えないような構図でも、比べてみると全然違うのがわかりますよね。
もう一枚比べてみましょう。
こちらは雪レフ無しの離陸シーン。
反対側にひねってるため、お腹に少し光が当たっていますが、影はできてますね。
主翼の裏側なんかは完全に影。
こちらは雪レフありのバージョン。
こんなにほぼ真下から見てるのに、影がありませんよね。特に主翼の裏側なんかは顕著に違います。
これが雪レフの効果。
こうやって実際に比べてみると、影の出方が全然違うのがわかりますよね。
雪レフで撮影する飛行機の魅力
雪レフで撮影する飛行機の魅力は、なんといってもその美しさ。
普通はできるはずの影がない、まるでCGのような感じで非現実的というか、幻想的な写真が撮れます。
ポートレート撮影なんかもそうだと思うんですが、光が当たることで雰囲気がガラっと変わり、最高に素敵な写真になりますね。
関東など雪があまり降らない地域に住んでいる人にとっては、雪レフはなかなか貴重。
僕も関東に住んでいるので、雪レフで撮れること自体が魅力です。
雪が降らない地域に住んでいると、地元で雪が降ったら撮影しに行きたくなるのはもちろんですが、
雪レフを撮りたいがために、わざわざ雪レフが撮れる空港へ遠征に行く人もいるほど。
雪レフで狙いたい写真
雪レフで狙いたい写真といえば、個人的にはやっぱり飛行機のお腹が見える写真かなと思います。
普段は飛行機を見上げる写真ってあまり人気がないんですが、雪レフだとそんな写真をたくさん撮りたくなります。
この写真は、かなり手前から浮き上がって完全に見上げる形になってしまった写真。
離陸機を見上げるような構図って、普段だと結構残念な気持ちになるんですが、雪レフだとこういうのがカッコいい。
真下からの写真も、雪レフだからこそ撮りたくなります。
雪レフで写真を撮るなら、やはり晴れの日を狙っていきたいです。
レフ効果も強く出ますし、写真的にも青空バックの方が絵になりますよね。
ひねりも雪レフで撮りたい写真。
普段ならこちらへひねってくれる写真の方が人気ですが、雪レフならお腹が見える側にひねってくれた写真もかっこいいです。
お腹を真下からアップで撮影してみるのも、意外とおもしろかったり。
普段はあまり気にすることのない飛行機のお腹ですが、雪レフで撮影するとお腹の下側がよく見えるのでいい機会です。
曇りでも雪レフ効果はありますが、やはり晴れよりは効果は薄いです。
写真的にも映えないので、晴れの日を狙って撮影したいですね。
また滑走路上など、機体の真下に雪がない時なども雪レフの効果は少なくなります。
雪レフまとめ
こんな感じで、雪レフがあると飛行機が劇的にかっこよくなりますね。
新千歳空港や小松空港などは、雪レフで撮影するのに人気の空港。
特に新千歳空港なんかは政府専用機なんかも撮影できるので、人気のある遠征先です。
地元で雪が降るのを待つのもいいですが、雪の少ない地域だとなかなかチャンスはありませんし、冬季は雪レフ狙いで遠征に出かけてみるのもいいですね。