県営名古屋空港近くにある無料の航空博物館『航空館boon』レビュー

航空館boonは、県営名古屋空港横にある神明公園内にある航空博物館

実機展示は2機しかなく、博物館というよりは資料館といった感じですが、入館料はなんと無料!

そんな航空館boonの内部の様子や見どころについてレビューします。

ヒコ太郎
派手さはないけど勉強になる!無料の航空博物館!

航空館boon基本情報

場所 名古屋空港横の神明公園内
利用時間 9:00〜16:00
休館日 火曜日(祝日の場合は直近の平日)、12/29〜1/3
駐車場 あり(無料)
公式サイト 航空館boon

航空館boonは、愛知県豊山町が運営する航空博物館。2004年に閉鎖した名古屋空港航空宇宙館の移転先としてオープンしました。

展示されている航空機は、三菱MU-2A3号機(昭和38年製)、ヒューズ369ヘリコプター(元中日新聞社社機「あさづる」)の2機のみと実機展示自体は少ないですが、

航空機で実際に使用されていた装備品などの展示やパネル展示、フライトシミュレーターなどがあり、無料で航空の世界を学べる資料館です。

航空館boon展示機
・三菱MU-2A ・ヒューズ369HS

地図とアクセス

航空館boon館内

航空館boonは名古屋空港横にある神明公園内、東側の空港に面した場所にあります。目の前に駐車場があり、無料なのが嬉しいところ。

外観は格納庫っぽい感じですね。

中に入ると格納庫というよりも体育館のような雰囲気。床材で大分雰囲気変わりますね。広さ的にも体育館といったような感じで、展示エリアはこの1フロアのみ。

中央にMU-2Aやヒューズ369HSが展示され、その周りを囲うようにエンジン、装備品、パネル、モデルプレーンなどが展示されており、奥にはフライトシミュレーターも設置されています。

入り口横にはお手洗いと自販機コーナーが、2階には展望デッキもあります。

実機展示(MU-2A・ヒューズ369HS)

MU-2A

航空館boonのメインとなる実機展示では、MU-2とヒューズ369が展示されています。

MU-2は三菱重工が開発した戦後初となる多目的小型ビジネス機です。1986年に初飛行。

700機以上生産され、航空自衛隊(MU-2S救難捜索機、MU-2J飛行点検機)や陸上自衛隊(LR-1連絡偵察機)でも活躍しました。

ドアが開いており、キャビンの様子なども確認できます。

コクピットもパネルで紹介されており、このパネルを見れば各計器がどのような計器なのか役割がわかりますね。

初期型であるMU-2Aにはフランスのチュルボメカ製アスタズIIエンジンが搭載されています。

エンジン内部までじっくりと見れるのが嬉しいですね。

ヒューズ369HS

ヒューズ369はアメリカのヒューズが開発した単発タービンヘリコプター。日本では川崎重工がライセンス生産を行いました。展示機は川崎重工でライセンス生産された中日新聞社の『あさづる』です。

同機体は軍用型のOH-6もあり、自衛隊にも採用されたため、OH-6の名前で知ってる人の方が多いかもしれませんね。

装備品展示

P&W製R-985ワスプ・ジュニア空冷星形エンジン

航空館boonでは機体以外にも、エンジンや計器、機体外板など、さまざまな装備品が展示されています。中でも飛行機の心臓ともいえるエンジンは見応えのある装備品ではないでしょうか。

デ・ハビランド製ジプシークイーンエンジンや、国産初となる民間ヘリ用MG5ターボシャフトエンジン、MU-2Aに搭載されたチュルボメカ製アスタズIIエンジンなどが展示されています。

航空機用エンジンでも、ピストンエンジンとガスタービンエンジンでは形が違うのは当然ですが、同じピストンエンジンでもシリンダーの配置が直列と星形では見た目が全然違ったりと、違いを見比べることで楽しみながらエンジンの仕組みについて学べそうですね。

旋回傾斜計や姿勢指示器、定針儀などの航空計器が展示されています。カットモデルなので内部の造りを確認することができますね。

こちらはボーイング777のドアパネル。

ドアの構造や材質などを間近で確認することができます。

その他にも機体外板やストリンガ、まるで蜂の巣のような見た目のハニカム材なども展示されており、航空機に使われている部材の形状や材料などを学ぶことができます。

航空機の整備や製造で使用される工具なども展示されていました。

パネル展示

航空館boonでは、飛ぶ発見、空への挑戦、航空機づくりの現場、愛知県の航空宇宙産業と4つのテーマに分けて解説されています。

モデルプレーンや装備品の展示とともにパネルを使って各テーマごとにわかりやすく説明されていました。

フライトシミュレーター

航空館boonには無料で遊べるフライトシミュレーターもあります。コースを選べ、離陸から水平飛行、旋回、着陸までできます。

簡易的なシミュレーターですが、小さい子に飛行機の操縦への興味を高めるのにいい教材ですね。

展望デッキ

2階には展望デッキもあります。

展望デッキからは名古屋空港の滑走路を一望することができ、離着陸する飛行機の見学が楽しめます。奥には小牧基地のエプロンも見えますね。

自動販売機・トイレ

入り口横にはトイレと自販機コーナー。

自販機の飲み物はペットボトル含めてオール100円と超良心的。ただし館内は自販機コーナー含めて飲食禁止なので注意してください。

航空館boonまとめ

航空館boonは小さいながらも、飛行機について色々と学べる資料館でした。珍しい展示機を見て楽しむような博物館ではなく、各種展示やパネルを使って飛行機の仕組みや歴史などを学ぶような場所。

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館やあいち航空ミュージアムのような規模や派手さはありませんが、一つひとつちゃんと見学していくとなかなか楽しめました。

飛行機に興味を持った中学生くらいまでの子や、飛行機好きの人とじっくりと見学するのがよさそうです!

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