春節の真っ只中に香港に行ってきたヒコ太郎です。
春節というのは日本でいうところのお正月。中国版お正月とも呼べるイベントで、中国の人達にとって特別な日。
しかし日本人にとってはあまり馴染みがないので、実際どんな影響があるのかわからないですよね?
ネットで調べてみても、混雑してるとか空いているとかよくわからない情報ばかり。
そんな春節真っ只中の香港に旅行へ行ってきたので、春節の時期に香港旅行を計画している人にとって気になる内容をまとめてみました。
そもそも春節ってなに?
テレビやニュースなどで名前は耳にした事はありましたが、実際に訪れるまでどんなものなのかあまり知らなかった春節というイベント。
春節に香港へ旅行に行った時の私の体験をもとに、春節の香港の様子や観光客にとっての影響、その時期は避けるべきかや、春節の香港旅行を楽しむためのポイントなどを、お伝えしていきます。
春節の時期に香港旅行を計画されている人は、ぜひ読んでみてください。
春節とは
春節とは日本でいうところの旧正月に当たる日で、中国版のお正月です。
『チャイニーズニューイヤー』とも呼ばれ、中国の人達にとって最も特別な日なんですね。
中国だけでなく香港や台湾、ベトナム、マレーシア、シンガポールなど、東南アジア圏の多くの国・地域で祝日となっています。
2020年の春節は、1月25日から28日まで
2020年の春節(旧正月)は1月25日。1月25日から1月28日まで4連休となります。
春節は毎年1月20日〜2月20日の間で日にちが変わります。その理由は月の満ち欠けが基準となっているため。
1月20日から2月20日の間で新月になる日が春節(旧正月)となります。
どんな影響があるの?
日本でいうところのお正月をイメージすると、わかりやすいです。
多くのお店がお休みになったりしますが、逆にセールを行なっているところもありますよね。
中国の人達が一斉に帰省や旅行に出かけるので、駅や空港、観光地などが大混雑します。近年は旅行に出かける人が多いそう。
その影響でホテルの値段が高騰するなどの影響もあります。
また各地で春節をお祝いするイベントなどが開かれ、お祝いムードに包まれます。
春節の香港を旅行で体験。撮った写真でリアルな雰囲気を紹介
今回香港行きのチケットを購入した後で気づいた春節。香港は何度も行った事がありますが、春節の時期に訪れるのは初めてでした。
私と同じように初めて春節の香港に行く人も多いはず!
という事で、普段と比べた春節の香港の様子や気づいた点などを、詳しくご紹介していきます。
観光地の混雑具合はマジでやばい
まずはやはり混雑具合、ハンパないです。
人がガラガラとかいう情報もありますが、全然そんな事ないです。ガラガラなのはビジネスエリアや地元民の多い地区だけで、主要な観光地は観光客で激混みでした。
上の写真は尖沙咀のスターフェリーピアで撮影した写真ですが、人で埋め尽くされていました。
ただでさえ人の多いエリアですが、春節はいつもの2倍くらい人が多かったです。
九龍半島では尖沙咀エリアのネイザンロード、プロムナード、ハーバーシティなど、香港島ではビクトリアピーク、中環など主要な観光スポットはどこも人でごった返しており、芋洗い状態です。
例えば香港の夜景が一望できるビクトリアピークへのケーブルカーは、行きも帰りも2時間以上の待ち時間。
春節セールなども行われており、香港だけでなく中国本土や世界中から買い物客や観光客が押し寄せてきますからね。
混雑するのはある程度覚悟しておく必要があるかもしれません。
ホテルはめっちゃ高い
春節で厄介なのがホテル選び。めちゃくちゃ高くなります。
今回私が宿泊したのは、ハーバーグランド香港のエグゼクティブスイートという部屋。普段なら一泊5万円以下で宿泊可能な部屋なんですが、今回は8万円ちょっとしました。
実に1.5倍以上も値段が高くなっていました。これは私が予約したホテルだけでなく、ほとんどのホテルで普段の1.5倍から2倍ほど高くなります。
一部開いてない店も
ハーバーシティや1881ヘリテージなど主要なショッピングモールは春節セールなどで初日から営業していますが、飲食店は閉店しているお店も結構あります。
澳洲牛奶公司や港澳義順牛奶公司などのスイーツ屋や、金華冰廳や康年餐庁といった軽食屋など、香港では比較的有名なお店であっても閉店してましたね。
堅尼地城や西環、北角など観光客があまり行かないような場所では、商店街丸ごと閉店しているような感じでした。
観光地は多くのお店が元旦から営業していますので、飲食に困る事はありませんよ!
ビクトリアハーバー花火大会が最高!
混雑していたり、ホテルの料金が高かったりと、なかなか大変な春節の香港なんですが、素晴らしいのが春節2日目に行われるビクトリアハーバーの花火大会。
2万発もの花火がビクトリアハーバーから打ち上げられる、春節の香港で最大のイベントです。
香港の超高層ビル群をバックにした花火は圧巻。九龍半島と香港島に挟まれたビクトリアハーバーから打ち上げられる花火は、両岸から観ることができるため多くの場所で鑑賞する事ができます。
今回の旅行では三脚を持っていかなかったため、この花火は『三脚なしで花火を綺麗に撮影する方法』を使って撮影しました。
通行規制がかかる
春節初日にはパレードが、2日目には花火大会が行われる香港。特にこの2日間は尖沙咀付近の道路や歩道、地下鉄、スターフェリーなどで通行規制がかかります。
ただでさえいつもより人が多いのに、通行規制がかかるので人の流れがめっちゃ悪くなります。そのためどこへ移動するのにも非常に時間がかかるんですよね。
特に尖沙咀付近は規制だらけで、花火の時間帯の前後はスターフェリーが運休になったり、道路や歩道の通行規制のために目的の場所まで行くのにかなり大回りしないと辿り着けないなど、ダンジョンのようになってしまいます。
スターフェリーピアから中環まで普段ならフェリーに乗って15分で行けるところを、規制時間中に移動したら1時間くらいかかりました。
春節の香港どうだった?
今回航空券を取った後に春節だったことに気付いた香港旅行。
ホテルも高いし、調べてみたら混んでる上にお店も閉まってそうだし、行ったらめっちゃ大変そう・・・。
行くのを辞める事も考えたんですが、休みも取っちゃったし航空券も無駄になっちゃうし、せっかくなら体験してみよう!という事で行ってきました。
春節の香港の事は色々と情報がありましたが、体験者目線で書いたものが少なかったので、私と同じように春節の時期に香港旅行を悩んでいる人のために、私が肌で感じてきた実際のところをお伝えしたいと思います。
行ってよかった
まず結論から書いてしまうと、本当に行ってよかったです。
もし、春節だからという理由で旅行を諦めてしまうのはもったいない!と、声を大にして言いたいです。
最初の春節の特徴を見てしまうと大変そうな事ばかりで旅行を悩んでしまうと思うんですが、確かに春節ならではの大変な事ももちろんありました。
しかしそれだけではない、訪れてみてリアルに感じた感想もありました。
お祭り気分で人が優しい
まず思ったのがみんな優しいなというところ。
香港人ってホテルの従業員も飲食店でも比較的ドライというか、ビジネスライクな感じの方が多いんですが、この時だけは全然違いました。
お祝いムードでみんなご機嫌なんですよね。
例えば有名な女人街での買い物は基本的に値切り交渉です。
普段は強気の価格交渉で行くとすっごい嫌な顔をされます。それで買わないと睨まれる事もあるくらい。
でもこの日だけは別。価格交渉は和やかなムードの中で行われ、合意に達した時はお互いににこやかに『ハッピーニューイヤー』と言って握手です。
お祝いムードおかげで、お互いにハッピーな気分で気持ちよく買い物ができました。
とはいえ、お互い気持ちよく買い物するために、買う気がないのに無駄な価格交渉をやるのはやめましょうね!言い値まで下げたのに買わないと、さすがに仏でも怒ります。笑
文化に触れるいい機会
最近では春節っていうと日本でも中国人観光客のためにセールなどが行われて、私も名前だけは知っているような感じでした。
でも日本での春節セールなんかは単に売り上げを上げるためのイベントとなっていて、実際の文化なんかは感じ取れないですよね。
でも実際に香港でリアルな春節を感じてきて、春節を通して中国の文化に触れるいい機会になりました。
やっぱり楽しかった
ホテルも高かったし、行くまでは不安の多かった今回の旅行。
でも日本に帰ってきて思ったのが、やっぱり楽しかったということ。なんでもない時期に行った香港よりも、春節の時に行った今回の旅行の方が楽しかったんですね。
混雑や規制など大変だった事もありましたが、春節という香港で最も大きなイベントを経験できたことは、後から思うと自分の中で貴重な体験だったんです。
春節は避けるべき?
香港旅行を計画していて、私のように春節を知らずに航空券を取ってしまった人、その日しか休みが取れない人、色んな状況があると思います。
春節を避けた方がいいか悩んでいる人に向けて、私が思う考えをまとめてみました。
その日しか休みが取れないなら行くべき
まずはこれですね。
春節だからといって、行きたかったせっかくの香港旅行をキャンセルしてしまうのはもったいないです。
思い出に残る体験というのは、普段とは違った経験ができた時だと思います。
香港に行きたいのに行き先を変えるくらいなら、大変な事も含めて楽しい思い出になると思うので、ぜひ行ってほしいなと思います。
料金優先の人は避けた方がいい
料金は正直高いですね。
旅行の中で如何にお金を使わないかという貧乏旅行、楽しいですよね!バックパックひとつで一泊1000円程度の格安ゲストハウスに泊まったりするような貧乏旅行、私も大好きです。
春節の香港では料金がいつもよりも高くなるので、節約が最優先のような旅行の場合には避けた方が無難だと思います。
高いのはホテルくらい
とは言っても、明らかにいつもよりも高いのはホテルくらいです。
あとは航空券も少し高いですが、日本発券のチケットの場合はそこまで値段が高くなっている事もありません。
私が今回香港旅行で取った航空券も、通常期よりも1万円高いくらいでした。
飲食店も春節料金がある場所もあるようですが、私が入った飲食店はどこも春節料金設定はありませんでした。飲食代なんかホテルや航空券と比べたらたかが知れてますしね。
逆に言えばホテルと航空券だけ安く済ませる事が出きれば、料金はそこまで変わる事はありません。
3日間だけ気をつければ大丈夫
春節の混雑といっても特に混んでいるのは、イベントが集中する大晦日からの3日間くらい。
交通規制などがあるのもこの3日間だけです。超有名な観光スポットが激混みなのもそうですね。
それ以降はいつもの香港とほとんど変わりません。春節らしさも徐々に薄れていきます。
実際の観光でも、この最初の3日間だけ気をつけておけば大丈夫です。
春節を楽しむためのポイント
初めての春節の香港旅行、せっかくなら失敗する事なく楽しみたいですよね。
そこで実際に春節の香港を旅行する人に向けて、楽しむためのポイントを紹介したいと思います。
ビクトリアハーバー花火大会は必見!
やっぱり春節の香港に行くなら、絶対観たいイベントがビクトリアハーバー花火大会。
香港の夜空を埋め尽くす花火は、ぜひ一度は見てほしい感動の景色です。
一番の人気イベントなので混雑具合は激しいですが、3時間早く頑張って場所取りしてでも観たい景色ですね。
香港島の高層ビル群を眺めることのできる九龍半島側、特にスターフェリーピアや、スターアベニュー付近はベストスポットですが、大変混雑します。
人混みが苦手な人でもビクトリアハーバー花火大会は観れる場所も多いので、ちょっと場所を変えれば直前でも空いている場所はたくさんあります。
人混みを避けて花火を観るならおすすめは香港島側。
特に金鐘駅近くにある海沿いのプロムナードからは目の前で花火を観ることができますが、スターアベニューとは比較にならないくらい空いている穴場スポットです。
香港らしい高層ビルをバックにした花火は望めませんが、素敵な花火を比較的空いている環境で観ることができるのでおすすめです。
一緒に春節気分を楽しもう
普段は比較的ビジネスライクな香港人ですが、春節の時はお祝いムード一色!
空港と市内を結ぶシティフライヤーもこの日は春節バージョン。街中で買い物する時も『ハッピーニューイヤー』の挨拶です。
観光客ではありますが、現地の人と一緒にお祝いムードを楽しむのが春節を楽しむポイントです。
時間に余裕を持ったプランを
特に混雑する春節3日間は、何をするのにも時間がかかります。
普段の旅行のように、カツカツに予定を組んでしまうと周りきれないことも。
春節の時期は余裕を持ったプランを立てるのがいいですね。
いくつか周りたい場所をピックアップしておく
春節となると、海外にも進出しているようなお店や、ガイドブックに掲載されるような有名店であっても普通に休みます。
食べたいお店にいざ行ってみたらやってなかった時、その場でどうするか考える事になると時間がもったいないですよね。
そのためお店が閉店していた時に備えて事前に何ヶ所か行きたい場所を決めておくと、動きに無駄がなくなりますよ。
ちなみにGoogleマップ上では営業中表記なのに、店に行ってみたら実際は閉まっていたということは普通にあります。笑
おおらかにいこう
予定通りいかなくても、イライラしない気持ちが大事ですよね。
せっかくの春節なので、想定外のことが起きてもイレギュラーを楽しむくらいの心の余裕を持ちましょう!
日程が決まったらホテルとチケットは即押さえる
最後になりますが、これはマストです!
旅行を個人で手配する場合は、予定が決まった時点でホテルと航空券は即押さえましょう。
特に春節の時期はホテルの料金はどんどん上がっていきます。
私はエクスペディアの会員ですが、旅行まで1ヶ月を切った辺りから毎日のようにホテル料金の上昇アラートメールが来てました。笑
いいホテルの空室はどんどん無くなっていくので、ホテルと航空券だけはすぐに押さえておきましょう。
逆に航空券とホテルだけ押さえてしまえば、後はなんとかなります!
春節の香港まとめ
あれこれ春節の香港をお伝えしていきましたが、やはり『百聞は一見にしかず』。
ぜひ一度春節の香港に訪れてみてくださいね。
きっと思い出に残る旅行になるはず!
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