こんにちは、ヒコ太郎です。
先日、『東洋のナイアガラ』なるものに行ってきたんですが、ちょっとガッカリな滝でした。
突然ですが、滝の写真って微妙な写真になることが多くないですか?
滝って普通に撮って後から見返してみてると、残念写真になっちゃうことが多いんですよね。
そこで今回は、ちょっと工夫するだけで滝をかっこよく撮れる方法をご紹介します。
滝を撮るときの基本、設定や撮影方法、知っておきたいポイント、撮影の応用などをお伝えしていきます。
どうせ撮るなら、かっこいい滝の写真にしちゃいましょう。
ちなみにトップの画像は、長野にある軽井沢・白糸の滝で撮影した写真です。
もくじ
滝をかっこよく撮るには設定が大事!滝撮影の基本を知ろう
滝を撮るときのよくある失敗。かっこよく撮るためにはどうしたらいいの?
かっこいい滝の写真を撮るには、失敗写真を知ることが大切!ということで、まずはなーんにも考えないでオートで撮影してみました。
結果はご覧のとおり。滝の水しぶきが止まって映っちゃってますね。時間停止状態です。
これでは滝の水の流れや、躍動感が全く伝わってきませんね。
水の流れが止まったように写ると、滝の写真はカッコ悪くなります。
一眼レフの設定を変えて撮った写真がこちら。
滝の水の流れに注目してもらうと、水の表現が大きく変わったと思います。
水が先ほどよりも滑らかになり、白い糸のようになっていますよね。こちらの方が水の流れや滝の動きが伝わってくるような感じがしませんか?
水の流れを止めずに滑らかに表現してあげると、滝の写真はカッコ良くなります。
滝をかっこよく撮るためのカメラの設定
それではカメラの設定です。
①カメラの撮影モードをマニュアルモードに
マニュアルモードは設定を自分で行うので、意図しない失敗を防ぐことができます。
②シャッタースピードはとりあえず1/8秒に
滝の滑らかさはシャッタースピードによって変化します。ここ大事です!テストにでます。笑
理想は1/8~3秒程度。シャッタースピードが遅くなるほど滝は滑らかになるので、映り方の好みや写真の明るさによって調節します。
③F値を22程度に
昼間にシャッタースピードを遅くすると、写真は白飛びしてしまいます。白飛びを防ぐためにF値は最大(F値を大きく)まで絞りましょう。F値の最大値はレンズによって変わります。
今回私が使用したレンズはF22までしか絞ることができなかったのでF22としました。
F値を大きくするほど写真は暗くなるので、シャッタースピードを遅くすることができます。
④ISOは100に
シャッタースピードを遅くしたいので、ISOは最も低感度である100に設定します。
⑤シャッターモードをセルフ2秒に
最後にシャッターを切った時の手ブレを防止するために、シャッターモードをセルフ2秒撮影にします。
- 水を滑らかに表現するにはシャッタースピードをなるべく遅く
- シャッタースピードの理想は1/8から3秒程度
- シャッタースピードを遅くするためにはF値を最大まで絞り、ISOは100に
- 設定を微調整しながら好みの写真に近づける
シャッタースピードの変化による滝の映り方の比較
滝の滑らかさ・水の表現はシャッタースピードによって変化するのがわかりましたね?
では同じ場所からシャッタースピードを変えて撮影すると、滝がどのように映り方が変わるのか見比べてみましょう。
滝はほぼ止まってしまって、かっこ悪いです。
先ほどより少し滑らかになりましたが、滝の上の方はまだ止まってしまっています。下は流れてはいますが、白い糸のような流れ方ではないですね。
まだシャッタースピードが速いようです。
水がしっかりと流れて、白い糸のようになりました。これならまぁ合格点ですかね。
できればもう少し流したいところですが、F値を最大まで絞ってあるので、シャッタースピードはこれ以上遅くできません。
実際に滝を撮影してみよう!用意するのは一眼レフだけ
シャッタースピードの変化による映り方や設定の仕方がわかったら、次は実際に撮影してみましょう。
滝撮影はカメラの固定が必須!三脚がなくても工夫すれば何とかとれる
シャッタースピードが遅くなると手ブレしてしまうため手持ち撮影は不可能です。なんとかしてカメラを固定してあげる必要があります。
三脚があるのが理想ですが、お持ちではない方も多いと思うので、三脚なしで撮影する方法をお伝えします。
付近を見渡して滝の方を向いてカメラを固定できる適当な場所を探しましょう。(手すりや石の上、地面など)
カメラを置いて滝の方へレンズを向け、カメラやレンズの下にハンカチなどを挟んで構図をうまく調整できれば、三脚がなくても撮影することができます。
夜景の撮影や花火の撮影など、シャッタースピードを遅くしなければならない場面で三脚が手元にない場合、私はよくこの方法を使って撮影しています。
何回か撮りながら調節する
カメラの固定と構図が決まったら、ピントを合わせて撮影開始。
滝の撮影の場合、まず一発OKなことはあまりありません。
写真の明るさに合わせてシャッタースピードを変えましょう。
写真が明るすぎる場合はシャッタースピードを速く、暗すぎる場合はシャッタースピードを遅くしてあげます。
できれば早朝や曇りの日を選んで
太陽が出ている晴れの日や、日中などは外が明るいためシャッタースピードをあまり遅くすることができず、滝の撮影には向きません。
できるなら早朝や曇りの日など、なるべく暗い環境の時に撮影してあげると、シャッタースピードを遅くすることができるので、滝の写真をかっこよく撮ることができます。
滝撮影のステップアップ
カメラの設定だけでも滝をかっこよく撮ることはできますが、さらなるステップアップを目指すなら用意したい滝の撮影に役立つ道具を紹介します。
中でも三脚とNDフィルターはあると非常に便利です。
- 持ち運びしやすい折りたたみ式小型三脚
- NDフィルター
- レリーズ
①持ち運びしやすい折りたたみ式小型三脚
三脚を撮影地まで持っていくのは中々大変ですが、折りたためる小型の三脚なら持ち運びが楽なのでおすすめです。
②NDフィルター
NDフィルターは写真の色味を損なうことなく、光のみを減光してくれるレンズフィルターです。
これがあるとシャッタースピードをさらに遅くすることができるので、より滑らかな水の表現が可能になります。
NDフィルターはレンズ径に合わせたサイズのものを買う必要があるので、滝を撮るのに使いたいレンズのサイズをよく調べてから合うやつを購入してくださいね。
減光できる量も色々と選ぶことができるので迷ってしまうと思いますが、滝を撮影するならND16程度のものがいいと思います。
③レリーズ
レリーズがあればシャッタースピードをいちいちカメラの設定で変えなくても、自分がレリーズを押している長さでシャッタースピードを決めることができるので、撮影が楽になります。
滝撮影をマスターすると、他の撮影に応用ができる
この滝の撮り方をマスターしたら、滝以外の水の表現にも応用することができます。
例えば噴水。噴水もシャッタースピードが速いと水が止まってしまい、かっこよくありませんね。
滝の撮り方で噴水を撮影してみると、噴水の水が糸のように滑らかになり、かっこよくなりました。
岩の隙間からぽたぽたと滲み落ちる水滴などを撮影する場合は、シャッタースピードを速くして水滴を止めて撮影した方がかっこよくなることも。
撮影する対象物をどのように映したいか考えて撮影すると楽しいですね。
おわりに
滝を見る機会はあまり多くはないと思いますが、せっかく撮るなら美しく撮りたいもの。
設定やカメラの固定など、ちょっと大変かもしれませんが、一度覚えてしまえばずっと使えるのでぜひ撮影してみてください。
滝以外にも色々と応用で使えますよ。