夏になるとゴロゴロと発生する雷雲。
雷は自然の神秘というか、巨大なエネルギーを持った稲妻は、自然現象ならではの魅力がありますよね。
一瞬しか光らない雷は一見すると撮影が難しそうですが、やり方がわかれば実は意外と簡単に撮れちゃうんです。
ということで今回は、そんな雷の撮影方法を紹介したいと思います。
もくじ
雷の撮影に必要な機材
雷撮影に必要な機材
- 一眼レフカメラ
- レンズ
- 三脚
まず雷を撮影するのに必要な機材ですが、基本的にはたったこれだけでOK。
一眼レフはAPS-C、フルサイズのどちらでも撮れますし、入門機でも全然大丈夫です。
参考までに今回私が撮影に使用した機材がこちら。
今回の撮影に使用した機材
マーク2になって連写にも強くなったCANON EOS 6Dは、人物撮りから、飛行機撮影、風景写真、ブツ撮りなど、これ一台で何でも撮れるオールラウンダーな機種。
入門用フルサイズとしてお手軽な値段で大人気。
CANON EF24-70mm F2.8L II USMは、CANON純正の標準ズームレンズとして不動の地位。
このレンズ1つあれば多くの場面で使えますし、さすがCANONが誇るLレンズだけあって模写力にも定評があります。
限界まで小さくなる驚異のトラベル三脚として人気のVelbon UT-63。一眼レフをしっかりと支える強度を持ちながら、ここまで小さくなる三脚はベルボンのみ。小さすぎてカバンの中に入れられるのが魅力。
小さいながらも三脚としての機能に優れ、荷物をコンパクトにしたい撮影旅行にはベストの三脚。
雷を撮影する時の基本
雷をカッコよく撮影するには、稲妻や稲光がはっきりとわかる日没から夜間がベストです。
そして雷を撮影する基本は長時間露光。いわゆるバルブ撮影ですね。
稲妻を撮るためには、シャッタースピードを遅くして撮影すればいいんです。
稲妻が光った瞬間を狙って撮影するのは無理なので、シャッタースピードを非常に遅くして、稲妻が落ちるのを待つというのが、雷を上手に撮影するコツ。
雷の撮り方は、基本的には夜景写真の撮影方法と同じです。
雷を撮影するための設定と手順
①三脚にカメラをセット
まず撮影場所に到着したら、三脚にカメラをセットします。
使うレンズは標準〜広角のズームレンズがいいですね。
②カメラの設定を行う
続いてカメラの設定を行います。
雷撮影の設定
- ピントはマニュアル
- シャッタースピード20〜30秒
- 縛りはF13程度
- ISO100
- ホワイトバランスは蛍光灯(4000K程度)
- セルフタイマー2秒
それぞれの設定については、以下で解説していきます。
ピントはマニュアル
夜間は暗いので、ピントをしっかりと合わせるためにマニュアルにしましょう。ライブビューモードを使って、ピントを追い込んでいきます。
シャッタースピード20〜30秒
シャッタースピードを遅くすれば遅くするほど、雷を捉えられる確率は上がります。
絞りはF13程度
絞りは13程度にしましたが、とりあえず撮ってみて写真の明るさに問題があれば調整しましょう。写真が暗ければF値を解放気味に、写真が明るければF値をさらに絞ります。
外の明るさ、雷の大きさや数、雷との距離などによって写真の明るさは変わるので、ちょうどいい値を見つけてください。夕方など、最大まで絞ってもまだ明るすぎる場合は、シャッタースピードを速くすることで調整します。
ISO100
ノイズを抑えるためにISOは100でOK。シャッタースピードが遅いので、ISOを上げなくても写真の明るさは十分確保できます。
ホワイトバランスは蛍光灯(4000K程度)
ホワイトバランスは好みになりますが、寒色系の方が雷らしさは出ます。3500〜4500K程度で。
セルフタイマー2秒
シャッターを押した瞬間の手ブレを防ぐために、セルフタイマー2秒を使用します。レリーズがあればセルフタイマーを使わなくて済みます。
③ピントを合わせる
三脚にカメラをセットし、カメラの設定が終わったら、ライブビューを使ってピントを合わせていきます。
ピントはこんな感じで一番遠くの建物に合わせてあげれば大丈夫です。
④雷が過ぎるまでガンガン撮る
ここまでできたら、あとはガンガン撮るだけです。
シャッターを押したら、雷が落ちるのを待ちましょう。夜間であればシャッタースピードが遅くなってると思うので、落ちればまず撮れると思います。
ゴロゴロと雷鳴が鳴っていても、どこに落ちるのかわからないのが雷の難しいところ。
広角いっぱいで撮れば撮れる範囲は広くなりますが、トリミングすると画質は落ちてしまうので、雷が頻繁に落ちている場所を狙ってある程度寄せてもいいかもしれません。
雷を撮影する時のポイント
雷の撮影は、テクニック自体は難しいものではありません。
ここでは雷撮影ならではのポイントについて紹介します。
雷撮影のポイント
- 遠くから撮影(安全・撮影しやすい)
- 屋内、車の中など安全な場所から撮影
- 雷の場所はレーダーで予測・確認
遠くから撮影(安全・撮影しやすい)
雷は遠くから撮影しましょう。雷はよく遭遇する自然現象とはいえ、雷が落ちている場所での撮影は非常に危険です。
雷が落ちているエリアから、必ず離れて撮影してください。
雷から離れた場所から撮影することで安全を保てますし、雷自体も撮りやすくなるので一石二鳥ですね。
屋内、車の中など安全な場所から撮影
雷が近くに落ちてるような時は、まずは安全な場所に避難してください。写真撮ってる場合じゃないです。
雷から離れた場所に陣取ったとしても、雷はどこに落ちるか実際のところわかりません。
雷を撮影する時は、屋内や車の中など安全な場所から撮影するようにしましょう。
雷の場所はレーダーで予測・確認
雷雲が発生する場所は、気象レーダーを使って予測・確認することができます。
気象レーダーはアプリやwebサイトなど色々ありますが、気象庁のレーダーナウキャストはかなりおすすめ。
こちらが気象庁のレーダーナウキャストの画面。
地域ごとの詳細表示、リアルタイムでの雷の位置、今後の予想がわかります。
雷のほかに、雨雲レーダーも表示できるのが地味に便利。
おわりに
雷撮影で一番難しいのは、撮影方法よりも雷に遭遇すること。
いつでも撮れるわけではないので、雷が来そうなときは安全に注意しながらぜひ狙ってみてくださいね。