シンガポールスリングといえば、トロピカルな味わいで人気のスタンダードカクテルですね。
シンガポールの夕焼けをイメージした鮮やかなそのカクテルは多くの人を魅了し、今や世界中のバーで愛されています。
そのシンガポールスリングが生まれたのは、1887年に開業したシンガポールの名門ホテル・ラッフルズホテル内にあるロングバー。
今回はシンガポールスリング発祥の地であるロングバーと、そこで飲める本場のシンガポールスリングを紹介します。
もくじ
シンガポールスリングが生まれたラッフルズホテルのロングバー
2019年に全面改装を終えたロングバーは、シンガポールにある老舗ホテル・ラッフルズホテル内にある100年以上も続くオーセンティックバー。
格式高いホテル内の歴史あるバーながら、ドレスコードもなくカジュアルな気分でお酒が楽しめます。
ロングバーは、シンガポールスリング発祥のバーとして有名。
このロングバーで1915年に考案されたシンガポールスリングは、シンガポールの夕焼けをイメージさせる赤い見た目が特徴的なカクテルで、スタンダードカクテルとして世界中のバーに広まりました。
シンガポールスリングの鮮やかな見た目と南国らしいトロピカルな味わいは、女性にも大人気のカクテルです。
100年以上続く由緒あるロングバーで、本物のシンガポールスリングをぜひ味わってみましょう。
ロングバーを紹介
シンガポールスリングが生まれたロングバーがあるラッフルズホテル。
ラッフルズホテルは、シンガポールにある5スターホテルの中でも最高級のホテルで、1887年開業の130年以上の歴史を持つ伝統的なホテルです。
マーライオンなどがあるシンガポール中心部に近いエリアにあり、最寄り駅のEsplanade駅からは徒歩1分の立地。
ホテル正面から左回りに外周を進んでいくと、ロングバー(LONG BAR)の看板が見えてきます。
ロングバーがあるのは、ラッフルズホテルの2階。
こちらの階段を上っていきます。
こちらがロングバーの入り口。
ロングバーは100年以上も続く伝統的なオーセンティックバーで、中央にある螺旋階段が印象的なノスタルジックな店内。
カジュアルな雰囲気がロングバーの特徴で、ドレスコードもなく、ジャズが流れる店内ではリラックスした雰囲気で昼間からお酒を楽しめます。
世界中で愛されるシンガポールスリングですが、一般的に知られているレシピは実は簡略化されたレシピでオリジナルではないため、本物のシンガポールスリングの味を求めて世界中から多くの人が訪れます。
オーセンティックな雰囲気のバーカウンター。
テーブルの上にはピーナッツがあり、カクテルとともに楽しめるのがロングバーの特徴。
当時からカジュアルな雰囲気を受け継ぐロングバーでは、食べ終わったピーナッツの殻を床に落とすのがロングバーの定番スタイルで、床をよく見てみるとピーナッツの殻がそこら中に落ちています。
ロングバーのメニューは、定番のオリジナルシンガポールスリングのほか、元祖シンガポールスリング、各種カクテル、ウイスキーやコニャック、ジン、ラム、テキーラ、ウォッカなどの各スピリッツ、ビール、ワインなど、多くのお酒を楽しむことができます。
ロングバーで生まれた本物のシンガポールスリング
ロングバーを訪れる多くの人のお目当てがこのシンガポールスリング。1915年当時、ロングバーのバーテンダーであるNgiam Tong Boon氏が女性向けに考案したカクテルです。
フルーティーで飲みやすく、見た目にも美しいシンガポールスリングは世界に広まるとともに、色々なアレンジレシピも生まれました。
こちらがロングバーのオリジナルレシピで作られた本物のシンガポールスリング。料金は33ドルです。
ロングバーで飲めるオリジナルのシンガポールスリングも時代に合わせてレシピが改良されており、当時のものと比べるとよりフルーティーな味わいになっています。
ジンベースながら、ヒーリングチェリーやパイナップルジュースなどが使われて、南国らしいトロピカルな甘さと酸っぱさが特徴的。
お酒っぽくないので、アルコールが苦手な人でも楽しめると思います。
改装前はフルーツに赤いチェリーが使われていましたが、改装後はダークチェリーに。
以前のように赤いチェリーではなくなってしまったのはちょっと残念でしたが、それ以外は以前と変わらぬ美味しさでした。
この飾りのチェリーとパイナップルは食べてもOKです。
元祖レシピのシンガポールスリング
シンガポールスリングのほかに飲みたいのが、こちらのラッフルズ1915ジンスリング。料金は28ドルです。
1915年当時のレシピを再現した元祖シンガポールスリングです。
男子が飲むならこっちですね。オリジナルのシンガポールスリングと比べるとキリッとした味。
パイナップルジュースが入ってないので甘さも控えめで、上のライムを絞るとさらに味が締まります。
バーカウンターならバーテンダーの技やシェイカーパフォーマンスが楽しめる
ロングバーには、テーブル席とカウンター席がありますが、おすすめはカウンター席。
カウンター席なら、バーテンダーがカクテルを作るところを生で見ることができますし、軽い会話なんかも楽しめます。
バーテンダーさんに写真を撮らせてもらってもいいか聞いてみたところ、なんとシェイカーパフォーマンスを披露していただけることに。
プロの技を見せてもらいました。
バーテンダーさんによっては、このようにパフォーマンスを見せてくれることもあるので、会話やプロの技が楽しめるカウンター席はおすすめです。
ちなみにテーブル席だとこんな感じですね。
こちらの緑の機械はシェイカーマシーン。
この機械にシェイカーをセットしてグルグルと回すと、一度に大量のシェイカーをシェイクすることができます。
グループだと同時に何杯ものシンガポールスリングのオーダーが入りますが、この機械によってバーテンダーの負担を減らし、シンガポールスリングを同時に提供するのに役立ちます。
カクテルは提供時間も大事ですからね。
カウンター席でシンガポールスリングを頼むと、バーテンダーが1杯ごとにシェイクして作ってくれますが、テーブル席の場合はこちらの機械で作られてしまうのがちょっと残念なところ。
という事で、1人やカップルで訪れたなら、バーテンダーの技も楽しめて、1杯ごとに丁寧に作ってくれるカウンター席がおすすめです。
お会計の方法
お会計はテーブル会計で、もちろんクレジットカードも利用可能。
料金はドリンク代のほか、10%のサービス料と7%のGST(消費税)がかかります。
ロングバーの場所・営業時間
ロングバーへのアクセスは、MRT Esplanade駅から徒歩1分。
営業時間
- 11:00~23:00
材料が揃えば本場の味が家でも楽しめる
ロングバーでシンガポールスリングの味、忘れられませんよね。
本場のロングバーでは1杯3000円以上もするシンガポールスリングですが、オリジナルのシンガポールスリングのレシピは公開されており、材料さえあれば家にいながら本場の味を楽しむことができるんです。
必要な材料はこちら。
シンガポールスリング材料
- ジン 30ml
- チェリーブランデー 15ml
- ベネディクティン 7.5ml
- ホワイトキュラソー 7.5ml
- グレナデンシロップ 10ml
- パイナップルジュース 120ml
- ライムジュース 15ml
- アンゴスチュラビターズ 1dash
今回はベネディクティン抜き、ライムジュースはレモンジュースで代用しました。
これらの材料に加えて、シェイカー、メジャーカップ、コリンズグラスがあるといいですね。
メジャーカップを使ってシェイカーに氷と材料を入れたらシェイクします。
しっかりとシェイクしたら氷を満たしたグラスに注ぎます。
飾り用にパイナップルとチェリーがであれば華やかになりますが、味には関係ないので家では無し。
今回はベネディクティン抜き、ライムジュースをレモンジュースで代用して作ってみましたが、これでもかなりロングバーで飲んだシンガポールスリングの味を再現できました。
ロングバーでの味を再現するには、アンゴスチュラビターズが味の決め手になりますね。
材料が多いので揃えるのはちょっと大変ですが、揃えてしまえば1杯200円ほどで本場のシンガポールスリングの味が楽しめます。
ジンがあれば、トニックウォーターやジンジャエールと合わせてジントニックやジンバックも作れますし、ちょっと材料を変えれば様々なカクテルが作れます。
この機会にカクテル作りにチャレンジしてみるのも楽しいかもしれません。
私は家でもカクテルを作るからいいんですが、カクテル作りに興味がないと、これだけの材料を揃えるのはちょっと大変ですよね。
もっと手軽にシンガポールスリングを自宅で楽しみたい!という方には、ラッフルズホテル シンガポールスリングベースが超おすすめ。
これがすごいのは、パナップルジュースとレモンジュースを混ぜるだけで、簡単にシンガポールスリングの味が再現できちゃうんですよね。
自分用にはもちろんのこと、お酒好きの人へのプレゼントにも喜ばれそう!
見た目もお洒落ですし、個人的にシンガポール土産でこれが貰えたらかなり嬉しいですね。
おわりに
シンガポールスリング発祥の地であるロングバーで、ぜひ本物の味を感じてみてください。
シンガポールでは多くのバーでシンガポールスリングが飲めるため、飲み比べてみるのも楽しいですね。
有名なマリーナベイサンズのルーフトップバー『セラヴィ』でも、シンガポールスリングが飲めますよ。